ロシアW杯出場に向け、アジア最終予選を戦うサッカー日本代表。現在は1勝1敗の勝ち点3でグループBの3位(出場は2位以上)におり、2敗を喫するとW杯出場は極めて厳しいものとなる状況、6日はホームでイラク代表と、11日には敵地でオーストラリア代表と対戦する。

決戦を目前に、テレビ朝日「報道ステーション」(4日放送分)では、サッカー解説者で元日本代表でもある中山雅史氏と澤登正朗氏が対談。今後の戦い方やキーマンの名を挙げた。

「W杯出場を狙う上で絶対に落としてはならないゲーム」という中山氏に、澤登氏も「監督業の話なんですが、結果が出なければクビ。もし2試合負けることになれば絶対に解任だと思います」と表情をこわばらせた。

最初の対談内容は課題の一つとして指摘されている“海外組”のコンディションについて。本田圭佑は試合2日前の午前10時に帰国し、午後5時から練習に参加するというハードスケジュール。所属チームでの試合も途中出場の2試合のみ。もう一人のエース・香川真司も今季はリーグ戦6試合で先発1試合、途中出場2試合と、移動による疲労や試合勘の少なさに不安を残す。

それでも海外組を起用するハリルホジッチ監督の采配について、「ハリルホジッチ監督も結果を残したい。だからこそ信頼できる選手を使いたいというのはあると思う」と理解を示した澤登氏。これには中山氏も「でも、わかりますよね。この選手だったらこのくらいだろうという計算が立つ。海外組に対する信頼は強いですから。そういう選手を多少コンディション不良であっても使ってくる可能性は強くなります」と同調した。

すると、澤登氏は、本田の起用法について持論を展開。「1つ言っていいですか?」と前置きすると、「本田、ボランチありじゃないですか?」と語り始めた。

「彼は右サイドでもかなりピストン運動しながら守備はしているんですよ。だから真ん中に行けばトップスピードで守備をしなくても済む。うまくポジションを作りながら守備をすれば今まで30mトップスピードで走って守備をしなければいけなかったのが、10mくらいうまく動けば済んでくる」と説明。本田の負担軽減を提言した。

また、6日に対戦するイラク代表についても、澤登氏は「クロスに対してすごくボールウォッチャーになってて自分のマークを全然見ていない」と指摘。中山氏も「必ず裏が空いてくる。ボールウォッチャーになりますから」と語ると、二人はそのキーマンを岡崎慎司とズバリ。中山氏は「動き出しのはやい岡崎が当然スペースを作る、あるいはスペースを突いていく。岡崎の動き出しが重要になってくる」とその理由を述べると、「とにかく結果を求めてください」と選手にエールを送った。