(c)赤塚不二夫/おそ松さん製作委員会

■ 女性が胸キュンする個性的な6つ子たち

『おそ松さん』は、赤塚不二夫の国民的ギャグ漫画『おそ松くん』の未来を描いたテレビアニメ。昨年10月にスタートすると、たちまち人気沸騰。エンディングテーマのCDは10万枚のヒット、『PASH!』など『おそ松さん』が表紙のアニメ雑誌が次々重版と、もはや社会現象である。

『おそ松さん』は成人した6つ子が全員無職のニートという設定で、1話完結型。実力のあるスタッフと声優陣が結集し、テンポのいい笑いが繰り広げられる。ナンセンスで実験的なネタも多く、赤塚イズムを現代に継承した革新的ギャグアニメになっている。

だが、今『おそ松さん』にハマっているのは、圧倒的に女性。彼女たちはズバリ、6つ子のキャラクターにときめいているのだ。

「6人の性格はそれぞれ個性的で、兄弟間の相性や上下関係もあります。彼らのわちゃわちゃとした関係性を楽しんでいる女性が多いです」(アニメ雑誌『PASH!』編集者)

■ 『おそ松さん』の富永Pを直撃

「こんなに人気が出るとは思っていなかった!」と率直に語るプロデューサーの富永禎彦さんに、『おそ松さん』の舞台裏を聞いてみた。

――全員がニートの設定というのはどうして?

「藤田陽一監督が赤塚不二夫先生の漫画に精通していて、原作を理解しているんです。彼が、“あの6人が成長して、何か仕事に就いているとはとても思えない”と。決して女性の方が現在のような反応をされるだろうって出した案ではないんです。

監督を含めてみんな原作を大事にしているので、そこからの流れと、全員が無職だったら面白いよね、という話から始まりました。作っているスタッフはほとんどおっさんなので、おっさんが悪乗りして始めてる部分は大きいです(笑い)」

――ギャグの部分は相当攻めていますね。

「赤塚先生は、ギャグを通り越してナンセンスを突き詰めていった方だと思うんですね。赤塚漫画をやる以上は、原作に対して失礼がないように、どこまでナンセンスの部分ができるかが大事だと思っています。

あとは監督、脚本含めて、とにかくお客さんにどうやったら楽しんでもらえるのかを考えています。期待を裏切って、それがギリギリ嫌われないレベルであれば、次は何があるんだろうって思ってもらえるでしょうから」

――3月末でアニメは終了となりますが、これからどんな展開があるのでしょうか。

「監督が言ってましたが、どんどんつまんなくなってくる(笑い)。期待しないでくれと。でも最後までくだらない話がひたすら続くので、面白いと思いますよ! ぜひ見てもらえるとうれしいです」

■ 原作の『おそ松くん』に通じる赤塚イズムは?

再注目を集める原作漫画『おそ松くん』の魅力について、赤塚先生の事務所であるフジオプロはどう思っているのか取材した。

――『おそ松くん』の作品の特徴は?

「ほかの多くの作品と同じく家族が中心の舞台設定ですが、レギュラーキャラクターの数が非常に多く、ハイテンポで動き回るスピード感のあるギャグが特徴です。見分けのつかない6つ子がそれを武器に大人を出し抜く設定は、当時の子どもたちに新鮮なインパクトを与えたのではないでしょうか」

――放送中の『おそ松さん』のどんな部分に赤塚イズムを感じられますか?

「『おそ松くん』の長い連載を通して見ると、時代に合わせて作風もギャグのテイストも貪欲に変化しているのがわかります。常に新鮮な笑いのため守りに入らずに壊していく、そういった精神が受け継がれていると思います」

――新しい読者に、原作『おそ松くん』をどのように楽しんでほしいですか?

「まずは6つ子対イヤミ・チビ太といった定番の構図を楽しんでいただけたら。6つ子は描き分けされていませんが、『おそ松さん』から入った人は6人の強烈な個性が焼きついているはずですので、想像で補うのも楽しいでしょう。エピソードごとにパラレルであるかのような設定のユルさや世界観を踏まえて『おそ松さん』までの謎の成長期間も自由に想像してほしいですね」

※『おそ松さん』放送日時
テレビ東京・テレビ大阪 毎週月曜深夜1:35〜
テレビ愛知 毎週月曜深夜3:05〜
BSジャパン 毎週土曜深夜0:00〜
AT-X 毎週火曜深夜0:30〜ほか

※Blu-ray&DVD
『おそ松さん 第一松』(発売中)
『おそ松さん 第二松』(2月26日発売)

※書き下ろしドラマCD(2月24日発売)
おそ松さん 6つ子のお仕事体験ドラ松CDシリーズ
おそ松&一松『占い師』/松野おそ松&松野一松(cv.櫻井孝宏&福山 潤)

※新OPテーマ
『全力バタンキュー』A応P(発売中)