皇帝復活の第一歩…元ブラジル代表FWアドリアーノ、米4部マイアミU加入

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 NPSL(ナショナル・プレミア・サッカー・リーグ/4部相当)のマイアミ・ユナイテッドは29日、元ブラジル代表FWアドリアーノを獲得したと、クラブ公式サイトで発表した。

 同クラブのロベルト・サッカ会長は、イギリス紙『テレグラフ』のインタビューに応じ、アドリアーノ獲得について次のように語っている。

「ここには集中を妨げるようなものや、プレッシャーはない。彼はすでに約8キロの減量に成功している。彼は準備ができているよ。彼のプレーを見るのが楽しみだね。すでに練習に参加しているし、4月24日の開幕までまだ時間がある。それまでに100パーセントの状態になっていて欲しい」

「NPSLのレベルは高い。アドリアーノの様な選手がプレーしてくれることはリーグにとってもプラスになる。だが、彼がMLS(メジャーリーグサッカー/1部相当)への第一歩として、私たちのクラブを選んでくれたと確信している。彼はMLSのようなところが相応しいよ。彼を獲得できて本当に嬉しい。願わくば来年のMLSで彼を見たいと思っている」

「彼は世界最高のナンバー9(ストライカー)の1人だった。プレッシャーがなければ、マイアミ・Uで素晴らしい活躍をし、彼の望むMLSへと旅立つだろう。彼はまだ若い。まだ33歳で、かつての25パーセントのプレーができれば、目をつむってでもMLSでやっていけるよ」

 現在33歳のアドリアーノは、2000年に母国ブラジルのフラメンゴでデビュー。2001年のワールドユース(現U−20ワールドカップ)での活躍により、インテルへ入団。フィオレンティーナ、パルマを経て2004年にインテルへ復帰すると、強じんなフィジカルと破壊力のある左足を武器に得点を量産し、名実ともに世界のトッププレイヤーに上り詰めた。

 一方で夜遊びや乱闘事件などの問題行動を起こした結果、不調に陥り、満足に出場できない状態が続くと、2008年に母国のサンパウロにレンタル移籍。だが、2009年に古巣フラメンゴに戻ると、チームを17年ぶりのブラジル全国選手権優勝に導く活躍を見せて、2010年にローマへの移籍で欧州復帰を果たした。

 しかし、かつての姿を取り戻すかに思えたが、結局コンディション調整に苦しみ帰国。コリンチャンスやフラメンゴなどブラジル国内を転々とし、アトレチコ・パラナエンセの選手としてコパ・リベルタドーレスの試合に出場した2014年4月8日を最後にどのチームにも所属していない。2014年12月にも、リーグ・ドゥ(フランス2部リーグ)のル・アーヴル加入が目前で破談となっていた。