意外と知らない年賀状のマナー あなたのその「年賀状」間違っていますよ

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今年も年賀状作成の季節がやってきた。最近は、年賀状を書かない人もふえているが、多くの人が、年の初めのご挨拶「年賀状」を送る。

会社の上司、親戚、友達など、さまざまな人に出す年賀状。
普段手紙なんて書かない人でも、年賀状は出しているという人も多い。

ところで、「年賀状」のマナーについてはご存じだろうか。
知らないでいると、年の初めからとんでもない恥をかくことにもなりかねない。

ここで、一度きちんとおさらいしておこう。

●目上の人は4文字の賀詞
「謹賀新年」「賀正」「迎春」など、年賀状に入れるお祝いのことばを「賀詞」という。
なんとなく見た目とかで決めがちだが、実は気をつけなくてはならないことがある。

それは目上の人には必ず4文字の賀詞を使うということ。
賀詞の基本は4文字だ。
この中には相手を敬う「謹んで」とか「恭しく」といった意味のことばが入っている。

ところが2文字や1文字の賀詞にはそれがない。目上の人に対しての敬意や丁寧な気持ちがこもっていない簡略化されたものなのだ。

目上の人には4文字の賀詞。これは基本中の基本なので覚えておこう。

●賀詞を2つ使ってはダメ
「謹賀新年」などの賀詞を入れた後で、「あけましておめでとうございます」とか入れていないだろうか? 

実はこの「あけましておめでとうございます」も賀詞。
このように、賀詞を重複して使ってはいけない。

4文字や2文字、1文字の賀詞を入れたのであれば、あとは添え書きや年号などを入れればOKだ。
販売されている絵入りの年賀状や、サイトからダウンロードできる年賀状データには、短い賀詞まで入っている物も多い。これにうっかり文章の賀詞を追加してしまわないように気をつけよう。

●添え書きに句読点は付けない
近況やあいさつ、お礼などの添え書きには、「、」や「。」といった句読点は付けないのが正式な形だ。

これは、年始から区切りを付けないためと言われている。
そうは言うものの、だらだら文字を連ねては読みにくい。
適当なところで改行するとか、文字と文字の間を少し開けるなどして、読みやすくなるように心がけよう。

●忌み言葉を使わない
縁起の悪い言葉である忌み言葉や、暗い印象の言葉を新年早々使わないように気をつけたい。

意外とついうっかり使ってしまいそうなのが「去年」だ。
「去る」は別れや死をイメージさせるものなのでNG。「昨年」とか「旧年」を使うようにしよう。

●「元旦」の使い方に注意
「元旦」は1月1日の朝のことを指す。
そのため、「1月1日元旦」としてしまうと、「1月1日」を2回重複してしまっていることになる。

「平成28年 元旦」、もしくは「平成28年 1月1日」とするのが正しい。

●年賀状は松の内に
新年のあいさつを送るのが年賀状だが、実は送る期限がある。

それが「松の内」、1月7日だ。
この日までには相手に届くようにする。しかし、これはぎりぎりの期限。特に目上の人には1月3日までに届くようにしたいところだ。

松の内に間に合わない場合は、年賀状ではなく、寒中見舞いとして出そう。
ちなみに松の内とは、松飾りを飾っておく期間のことだが、実は関東と関西では異なる。関東は1月7日だが、関西では1月15日までと考える地域も多い。

とはいえ、一般的には年賀状は1月7日までと考えておいた方が無難だ。

年の初めのあいさつである年賀状。友達同士なら、ある程度自由にやりとりしてもかまわないだろうが、目上の人、ビジネスでのおつきあいの人宛てにはそうはいかない。

年明け早々、バカなヤツ、と思われないためにも、マナーにのっとった正しい年賀状を送るようにしよう。