大昔の巨大生物といえばすぐに恐竜が思い浮かびますが、恐竜以外にも、現在の地球上に生息する生物の「祖先」として史上最大の大きさを誇った数々の絶滅した生物がいました。信じられないほど巨大だった生物10種をBBC earthがまとめています。

BBC - Earth - Ten giant animals that are long since dead

http://www.bbc.com/earth/story/20150507-ten-lost-giants-from-earths-past

◆01:エーガロカシス・ベンムーラ(Aegirocassis benmoulae)



4億8000万年前の海に生息していたと考えられる巨大なエビが「エーガロカシス・ベンムーラ」。発見者のモハメド・ベンムーラ氏にあやかって名付けられました。全長約2メートルの巨大なエーガロカシスは、巨体に似合わずエラを使って海水のプランクトンを食べていました。

これはエーガロカシスのヒレ。2つセットのヒレが、その後、節足動物の手足に進化していったことが2015年3月にNature論文で明らかにされています。



◆02:ジェケロプテルス(Jaekelopterus)



約3億9000万年前に川や湖に生息していた巨大なサソリのような生物が「ジェケロプテルス」です。全長2.5メートルの巨大なミズサソリは、現在よりも高い酸素濃度と天敵不在の環境下で巨大化したと考えられています。

◆03:アースロプレウラ(Arthropleura)



地球史上最大の節足動物であったと考えられている「アースロプレウラ」はヤスデの祖先。全長2.6メートルの体は、約30個の盾のような体節で覆われていました。排泄物の化石からシダ類の胞子が発見されたことから、草食であった可能性が指摘されています。

◆04:メガネウラ(Meganeura)



地球史上最大の昆虫はトンボの祖先である「メガネウラ」。全長65センチメートルの巨体で羽ばたくために、気管ではなく肺を持っていました。酸素濃度の高い環境下で巨大化したメガネウラは、酸素濃度が低下するにつれて姿を消したと考えられています。

◆05:サルコスクス(Sarcosuchus)



1997年に西アフリカのニジェール川で史上最大のワニの化石が発見され、「サルコスクス"将軍"」と名付けられました。全長12メートル、体重8トンのサルコスクスは、魚や小さな恐竜を補食していたと考えられています。

◆06:メトポサウルス(Metoposaurus)



サルコスクスのような巨大ワニだけが先史時代の魚の捕食者ではありません。全長3メートルの巨大なサンショウウオのような見た目の「メトポサウルス」は、浅い水域で魚や小動物を待ち構えて捕食するスタイルを採り、地球上の広い範囲に生息していました。

これは全長2メートルのメトポサウルスの化石。意外なことにメトポサウルスは見た目と異なりサンショウウオよりもカエルやイモリなどに近い種であるとのこと。



◆07:メガテリウム(Megatherium)



クマのような外見の巨大生物「メガテリウム」は史上最大のナマケモノ。1万1000年前から南アメリカに生息していたメガテリウムは、全長6メートルでヒグマの3倍近い圧倒的な巨体を持っていました。

巨大な爪を持ち、立派な骨格のメガテリウムですが、動きは緩慢で草食性であったと考えられていますが、肉食だったという説もあります。



◆08:恐鳥類(Terror Birds)



恐竜の絶滅後、恐竜に代わって地上で小動物を捕食する地位に躍り出たのが「恐鳥類」と呼ばれる巨大な鳥たち。ワニとともに生態系の頂点に君臨していた恐鳥類は、体長が3メートルもあり、中型犬を一口で飲み込むことができたとのこと。

◆09:メガロドン(Megalodon)



ホオジロザメの3倍の全長と30倍の体重を持つ史上最大のサメが「メガロドン」です。クジラをも捕食していたと考えられるメガロドンですが、鮮新世(約600万から約200万年前)中期に絶滅したと考えられています。なお、骨格が軟骨でできているため、化石として発掘されることは少ないとのこと。

画像中央にある最も大きな茶色の物体がメガロドンの歯で、その他の歯は現在、地球上で生息するサメのもの。歯の大きさを比べるとメガロドンがいかに巨大であったかがよくイメージできます。



◆10:ティタノボア(Titanoboa)



史上最大のヘビ「ティタノボア」は6000万年前に生息していました。全長は14.8メートルで体重は1トン以上。ティタノボアはアナコンダとボアの祖先であり、ワニさえ飲み込んでいたと見られています。ヘビは自ら体温を調節できないため、ティタノボアは温和な気候のわずかな期間にのみ隆盛を誇り、気候の変化に従って絶滅していったと考えられています。