桃太郎も登場した。







暗い空に立佞武多の明かりが進む。月並みだけど、とても幻想的だった。見とれている私の隣にいるのは、ゆりあさん。まるで浦島太郎が飲めや踊れや楽しく過ごした、竜宮城のようだ。

祭りはしばらく続くので、少し離れ、海鮮丼を食べた。やはり魚介が美味しい地域なのだ。それを差し出してくれたのは、もちろんゆりあさんだ。





ちょうどゆりあさんの後ろが魚屋さんで、観光地化された竜宮城はこんな感じなんだろう。タイやヒラメが踊りはしないが、氷の上に並んでいる。さらにゆりあさんはゼリーを差し出す。





今までは私一人で、一口で食べてきた「竜宮城ぷるぷる」。しかし、ゆりあさんに食べさせてもらうと味は格別。ゼリーの正しい食べ方な気がした。今まで一人で食べていたのが悲しくなった。



海鮮丼や竜宮城ぷるぷるを食べた後にまた立佞武多をゆりあさんと見た。時間が止まっているかのようだった。しかし、時間はしっかりと過ぎていて、彼女はあっさりと帰って行った。乙姫様のようにこの地にひき止めてくれることはなかったのだ。10分くらいの時間の経過に感じたが、しっかり2時間も過ぎていた。まさに浦島太郎の気分だ。



楽しかった祭りも終わり、プロデューサーに感謝の電話をして、今日の宿がどこなのか電話で尋ねた。「ない」とのことだった。auの電波が悪くなったのかな、と思ったけれどそんなことはなかった。聞き直したら、とてもクリアな声で「ない!」と言われた。



この時期は青森のあちこちでお祭りが行われ、観光客が多く、ホテルを取ることができなかったのだそうだ。さっきの感謝を全てなかったことにしたい。野宿ですか? と聞いたら、はい、と彼は答えた。おい!




先までの楽しい思い出が夢のようである。立佞武多もゆりあさんも、今日は楽しいことだらけだったのに、野宿。落差が激しい。浦島太郎もきっとこんな気分だったのだろう。ちなみに「宿が無い」というのはマジの話なのである。





ゆりあさんとの夢のような時間に対するこの落差。
あんまりにも眠れず、次の日の朝にはだいぶ老けた気がした。夏の野宿が玉手箱だった気がする。





目の前にある三脚が“ぼっち”の現実を思い出させてくれた。(おわり)



さて、今回の3人のぼっちな夏休み旅行記はいかがだったでしょうか?
全国どこでも3人を、auのCMでおなじみの三太郎がいつも見守っていました。

CMを飛び出し、全国に参上しているようです。今回の3人も三太郎のように仲良く3人でつるめば、もしかしたらもっと楽しい夏休みを過ごせたのかもしれません。



今回3人が旅した場所以外でも「三太郎」はこの夏、いろんなところに出現しています。詳しくは公式サイト「三太郎、出現!」に載っているので、ぜひ一緒に記念撮影をしてみてください。

■関連リンク
三太郎、出現!
竜宮城ぷるぷる


提供:KDDI(au) 制作:全力コラボニュース
企画・構成:谷口マサト