映画化もされたデビュー作『桐島、部活やめるってよ』のヒットで現役大学生作家として注目を浴び、『何者』で戦後では男性最年少(23歳)の直木賞受賞も果たした、朝井リョウ。最新作『スペードの3』は、これまでのように作者と同世代の若者ではなく、ある程度年齢を重ねた社会人が主人公となる、3つの章で構成された連作長篇だ。本人が現在会社員ということもあり、会社小説なのだろうと思いきや、どうも様子が違う。公演終了後の