8月1日、パリ南アリーナ。パリオリンピック女子バレーボール予選、取材エリアにはどこか沈鬱な空気が流れていた。日本はブラジルに0−3とストレートで敗れ、決勝トーナメント進出がかなり厳しくなっていたのだ。俯き加減の選手たちが、束のようになって足早に歩いていった。どの選手も、少なからず「できれば、今日は話したくない」という空気を放っていた。それでも、記者たちがひとり、ふたりと引き止める。選手の表情は