宮内庁が伝承する有形無形の伝統文化の一つに、「古式馬術」というものがある。それは、「打毬(だきゅう)」や「母衣引(ほろびき)」と呼ばれるもので、どちらも奈良時代や平安時代から続いているものだ。宮内庁車馬課主馬(しゅめ)班では、これらの伝統ある伝統古式馬術を絶やさないために、日々の鍛錬と継承が行われている。古式ゆかしい様式美を今に伝える「母衣引」とは、いったいどんなものなのだろうか。宮内庁が伝承する