「1億円の壁」をご存じだろうか。税の負担率は所得1億円辺りがピークとなっており、それ以上の所得者は却って税率が下がる傾向がある。これがいわゆる「1億円の壁」現象だ。日本の税制が「金持ち優遇」だと批判される所以の一つでもある。なぜこんな現象が起きるのか。有力な仮説が、「富裕層というものは金融資産から来る所得、具体的には株式の配当や譲渡(キャピタルゲイン)が多いのだが、(給与所得が最大55%なのに対し)