北朝鮮の五戸担当制――朝鮮労働党の「熱誠党員」のいる1世帯と、一般住民の4世帯をひとくくりにして、政府や党の方針を末端の隅々にまで伝えると同時に、相互監視を行うための組織だ。1958年に金日成主席の提唱に基づいて始められたが、1973年に20〜40世帯をひとくくりにした人民班(町内会)として、発展的に解消された。金正日政権の最末期の2010年、後継者に内定していた金正恩氏は、国境沿いの地域における五戸担当制を三戸担