「いけないこと」という共通認識はあっても、昔から今まで「不倫」は決してなくならないし、これからもおそらくなくなることはないだろう。人はなぜ将来がない恋にハマってしまうのか?『さよならジュード』(SAKURA著、幻冬舎刊)はそんな問いについて考えるヒントになるかもしれない。ここで描かれているのは、5年にもわたる不倫の一部始終である。シングルマザーである主人公の「私」と不倫相手であったイギリス人国際弁護士の