混迷極める現代においては、私たちは飛びぬけたカリスマ性を持つリーダーを求め、その人に社会を変えてもらうことを期待する。故に、耳当たりの良い言葉に耳を傾けてしまうし、そういう人に全ての判断を委ねてしまう。20世紀前半、第一次世界大戦後にドイツで起きたことはまさにそれだった。戦争の反省からワイマール憲法という民主的で理想的な憲法がつくられるものの、内実はそれにそぐわず、国内の経済は崩壊へと向かう。その最