この数か月だけでも、冤罪の再審理にかんするニュースがいくつも出てきた。北関東の女児殺害、2002年の男児殺害(豊川事件)、1985年の熊本・松橋(まつばせ。のちの宇城〔うき〕)での殺人。こういうときに必ず、被告人の供述や目撃者証言の信憑性が話題になる。取調中の容疑者が捜査員との擬似的な「協力」関係を無意識に構成してしまう傾向も興味深いが、多くの人にとってもっと身近なのは、交通事故や暴行・傷害、あるいは痴漢