「臨床犯罪学者火村英生の推理」第5回の原作となったのは、有栖川有栖の〈作家アリス〉シリーズのうち、『怪しい店』に収録された「ショーウィンドウを砕く」だった。『怪しい店』は「お店」にまつわる話を5つ集めた短篇集で、この短篇は5編の3番目に位置する。執筆順では最後にあたる作品だが、有栖川は書きながらこの作品を真ん中に配置することを決めていたという。「人の死なない作品が2本入るので、折り返し地点では絶