路チューで大炎上中(画像は農林水産省HPより)

写真拡大

【朝倉秀雄の永田町炎上】

 先日、中川郁子農水政務官の不倫スキャンダルが世を賑わせた。西川公也農水相が「政治とカネ」の問題で辞任した2月23日の夜、中川郁子氏が同じ派閥「二階派」の門博文衆議院議員との濃厚な「路上キス」を週刊誌にスクープされたのだ。

夫の無念晴らした「アッパレ妻」の評判が失墜

 中川氏は独身だから、誰と恋愛し、どこでキスをしようが自由だが、相手が妻子のいる身となれば話は別だ。門氏の妻や子はさぞショックを受けただろうし、人の模範となるべき国会議員としての見識を問われても仕方ないだろう。

 しかも、その後始末がすこぶる良くない。国会議員は「人気商売」なのだから、こういう場合、まずはいち早く選挙区に立ち戻り、後援者や支援者に信頼を裏切ったことを謝罪して回るのが普通なのだが、郁子氏はそれを嫌い、仮病を使って東京医大病院に入院、逃げまわっているのだ。

 さらには、週刊誌報道によれば、病院内でタバコを吸って怒られたというのだから笑い話にもならない。

 そもそも郁子氏は、安部総理の盟友にして「将来の総理候補」の一人と目されていた故・中川昭一氏の未亡人である。中川氏は財務・金融担当大臣などを務めたが、2009(平成21)年8月の総選挙で落選。失意のうちに、同年10月に世田谷区の自宅で不審死を遂げている(急性心筋梗塞による病死と言われているが、正確な死因は不明)。

 郁子氏は、その中川氏の「弔い合戦」と称して選挙戦でも夫の写真を持ち歩き、夫から引き継いだ地盤のおかげで当選を果たしたのだから、夫の生前の名前を傷つけるような行為は厳に慎まなければいけないはずだ。いくら自由の身とはいえ、妻子ある男性との人目をはばからない「路上キス」で醜態を晒すなど言語道断である。

 ここまでは、見事に夫の雪辱を果たした「アッパレ妻」だったはずなのだが、今度のことで実は「色ボケおばさん」に過ぎなかったことを露呈した格好だ。

“寝業師”と評判の肉食系・谷亮子議員

 意外な女性議員にも不倫の噂が絶えない。元柔道選手の「ヤワラちゃん」こと谷亮子参議院議員だ。

 永田町では、男性秘書を中心に「ヤワラは最近、すっかり“寝技”が得意になったみたいだな」などと揶揄する声が聞こえる。谷議員といえば、ろくに国会に出てこず“役に立たない政治家”の代表だが、元スポーツ選手だからか性欲のほうはいたって旺盛らしく、最初の不倫相手は“親分”小沢一郎氏のもとから派遣された“レンタル秘書”であった。

 以前は、泊まりがけの仕事にはこの私設秘書を必ず同行させていたというのだが、近頃は相手を変えたらしく、現在は違う30代のイケメン秘書が谷氏の自宅に出入りしているという。不倫の確定的な証拠はなく疑惑の域を出ないが、谷氏は近頃では結婚指輪を外していることが多いというから、俄然「女」に目覚めたのかもしれない。 

 それにしても、世の中には物好きな男がいるものである。ちなみに筆者は最近、テレビ東京のバラエティ番組で東国原元宮崎県知事とご一緒する機会が多いのだが、「あんな“おばさん顔”の女性と不倫をする男の気がしれませんね」と冗談めかして感想を述べると、東国原氏は「彼女は人柄が素晴らしいんです」と応じた。男の心をつかむ意外な一面があるのかもしれない。

橋本聖子議員、三原じゅん子議員も年下男と……

 中川郁子氏、谷亮子氏の二人だけではなく、女性議員にはなぜか「不倫」に走る者が多い。

 古くは、白いタイトスカートにくっきりと浮かぶ下着の線で男性議員たちを悩殺していた、女子アナ出身の畑恵参議院議員。畑氏は25歳の最年少で初当選し、39歳の若さで宮沢改造内閣の経済企画庁長官に抜擢され「政界のプリンス」と呼ばれた船田元衆議院議員を虜にして“政界失楽園”を演じた挙句、妻から略奪。有権者から総スカンを食い、2000(平成12)年の総選挙では船田氏に落選の憂き目を見させている。

 そんな畑に負けじとばかりに、美人議員・佐藤ゆかり議員も過去に不倫スキャンダルを起こしている。妻子ある大手マスコミ幹部に向けて、「愛しています。◯◯さんと毎日一緒にベッドにいたい」など生々しい“不倫メール”を500回も送りつけていたことが2005年、週刊文春にスクープされたのである。これが相手男性の妻に見つかって「国会議員になる資格がない」と罵倒されたが、それでも懲りずに、2006(平成18)年には江崎洋一郎衆議院議員と神楽坂のレストランで不倫デートをして江崎氏を離婚に追い込んだ。

 このように、永田町には「爛れた愛欲」に身を焦がす女性議員が実に多い。

 不倫とまでは言えないが、昨年(2014年)の8月には、翌9月の内閣改造で閣僚候補の一人であった橋本聖子参議院議員が「フィギュアスケート界の貴公子」こと高橋大輔氏に対する「無理矢理キス」騒動で大臣の座を棒に振っている。また、三原じゅん子参議院議員も、不倫ではないものの11歳年下の秘書を内縁の夫にしているのはよく知られた話だ。

 橋本氏や三原氏に限らず、熟女は若い男が好きらしく、会社員の夫と小学生の娘がいるのに、国有財産の議員宿舎を「不倫の巣」にしてしまったのが民主党の西村まさみ参議院議員である。

 西村氏は9歳も年下の山下剛正衆議院議員と、赤坂の議員宿舎で同棲した挙句、臆面もなく、夫や娘を捨てて結婚。「母」であることよりも「女」を優先させた格好だ。

夜の大連立!? “自民・民主婚”に官邸が危惧

 傑作なのは「夜の大連立」とか「民主党のハニートラップ要員」などとからかわれながら安倍内閣の世耕弘成官房副長官と結婚したのが民主党の林久美子議員だろう。世耕氏が前妻と離婚したのは2012(平成24)年1月。林氏との交際はその前からだから、一時的には不倫関係にあったことになる。

 いずれにせよ、政権の中枢にいる議員と過激な野党議員の結婚は前例がないはず。官邸内部の情報が「寝物語」を通じて野党に筒抜けになるとの危惧もあり、公人たる国会議員としては、決して歓迎される関係とは言えないのではないか。

朝倉秀雄(あさくらひでお)ノンフィクション作家。元国会議員秘書。中央大学法学部卒業後、中央大学白門会司法会計研究所室員を経て国会議員政策秘書。衆参8名の国会議員を補佐し、資金管理団体の会計責任者として政治献金の管理にも携わる。現職を退いた現在も永田町との太いパイプを活かして、取材・執筆活動を行っている。著書に『国会議員とカネ』(宝島社)、『国会議員裏物語』『戦後総理の査定ファイル』『日本はアメリカとどう関わってきたか?』(以上、彩図社)など。