礒部花凜(いそべ・かりん)
1994年生まれ。大阪芸術大学舞台学科ミュージカルコース2年生。小さいころからバレエやダンスを習い、2014年にはミス・ユニバース・ジャパンの奈良代表に選出。「Go!プリンセスプリキュア」のオープニングソング「Miracle Go!プリンセスプリキュア」のボーカルに抜擢される。

写真拡大 (全3枚)

放送中のアニメ「Go!プリンセスプリキュア」のオープニング「Miracle Go!プリンセスプリキュア」を歌う、1994年生まれの現役女子大生・礒部花凜さん。実は礒部さん、「ミス・ユニバース・ジャパンの奈良代表」というちょっと変わった経歴の持ち主です。
そんな礒部さんに、プリキュアのオープニングのことや礒部さん自身のことについてめいっぱいうかがいました。

■「Miracle Go!プリンセスプリキュア」は、すごくプリキュアらしい歌

──オープニング「Miracle Go!プリンセスプリキュア」を歌うことになった経緯について教えてください!

礒部 事務所の人に「オーディションに挑戦してみない?」と言われて受けてみたんです。私は『おジャ魔女どれみ』世代だったんですが、小学校高学年くらいに始まった初代『ふたりはプリキュア』はすごく印象に残ってました。オープニングの「DANZEN! ふたりはプリキュア」をカラオケで歌いまくっていたり(笑)。

──オーディションは、オープニングだけを受けたんですか?

礒部 オープニングとエンディング、仮歌を両方歌わせてもらいました。オープンニングはすっごくキラキラしていてかわいくて、勇気や希望が湧いてくるテンションの高い曲。プリキュアらしさが120%詰まっていますよね。「努力したらHappy Come!」とか、すごーくプリキュアらしい! エンディングは優雅な雰囲気でお姫様らしくて……どっちもとてもいい曲ですよね。

──正直、オープニングとエンディングのどっちを歌いたかった、みたいな気持ちはあるんでしょうか。

礒部 えっ、「どっちでもいいからやりたい」!(笑)プリキュアはみんなが知っている作品で、オーディションを受けさせてもらえるような機会自体めったにない。オーディションのときも、「悔いなくやりたい!」と思って挑みました。自分なりに曲のポイントを考えていったりもしていて。

──おおっ、どのあたりがポイントなんでしょうか?

礒部 「初めてで不安な場所も〜」のところです。あそこの転調の雰囲気って、すごく「プリンセス」らしさが出ている部分だと感じてたんですよね。そこを特に大事に歌いたくて練習しました。……意識しすぎて、逆に力んじゃったりもしたんですが……本番では何回か「もう一回お願いします!」とお願いして、自分が納得いくまでやらせてもらいました。

──そして、オーディション合格!

礒部 マネージャーさんから電話が来たんですけど……嬉しくて泣きました!

──レコーディングのときは、どんなことを意識しながら歌いましたか。

礒部 小さいときに抱いていた「お姫様」への気持ちやイメージを頭に思い浮かべて、それから「プリキュア」シリーズの視聴者である小さい女の子と、同じ目線で一緒に歌っているような気分で歌っていました。この「目線を合わせる」イメージは、以前小さい女の子向けのゲーム「まほコレ〜魔法☆あいどるコレクション〜」の挿入歌を歌った経験が生かされているかも。いつもの自分の歌声よりも自然と幼い感じになるんですよ。

──「歌詞がハキハキしていてすごく聞き取りやすい」という感想を周りでよく聞きます。

礒部 そうですかね? それは意識してなかった……ありがとうございます! レコーディングはこちらからお願いして、10テイク以上やらせてもらったんです。そのせいで時間ギリギリになってしまったんですけど、録っているうちに普段は裏声にしないと出ない音も出るようになったのが嬉しかったです。気持ちとコツですね!

■プリンセスはすごく「いい」!

──アニメ「Go!プリンセスプリキュア」は放送中ですが……見てらっしゃいますか?

礒部 もちろんです! 4話は寝坊しちゃったんですけど(笑)毎週見てます。見てるの、私だけじゃないんですよ。母がオーディションに受かったときに「毎週見る!」と宣言してくれてたんですが、今のところ有言実行。知り合いにも勧めまくっているみたいです。あと、友達からも「見てるよ〜!」ってメッセージが届きます。「プリキュア」って、どの世代の人でも知っているタイトルだなあ……と改めて感じました。

──礒部さんはキャラクターの中で誰が好きですか?

礒部 パフ! 飼いたい〜!! 1話でパフの耳を結んであげるシーンがあるじゃないですか。あれ、ほんっとうにやりたかった! みなさん! パフはかわいい! 本当にかわいい!!(スタッフさんから「パフのぬいぐるみ売ってますよ」と教えられ)えっ、欲しい……買います!

──すごい情熱だ……! プリキュアの中ではいかがでしょう。

礒部 キュアトゥインクル(天ノ川きらら)は可愛い! 今後、「プリキュア」関連のイベントにエンディング「ドリーミング☆プリンセスプリキュア」を歌っている北川理恵さんと出させていただく予定があるんですが、そのときは私がきららちゃんっぽく、北川さんがみなみさんっぽくできたらいいね、という話をしています。ダンスも練習中です!

──「Go!プリンセスプリキュア」のテーマとして「夢」が挙げられると思います。礒部さんの小さいころの夢はなんでしたか?

礒部 夢……「ミュージカルに出たい」。小学校のときにバレエを始めて、それは「自分でやりたい!」って言い始めたことだったんですけど、「好き」とか「嫌い」じゃなかった。なんというか……「日課」ですね。ミュージカルが好きになり始めたのは小学校高学年のころで、それからずっと「ミュージカルに出たい」と思い続けてます。

──礒部さんのプロフィールを見ていると、ミス・ユニバース・ジャパンの奈良代表という経歴に心底ビックリするんですが……どういう経緯で代表に!?

礒部 私はいま現役の大学生なんですが、学校の先生に「いい経験になるから出てみれば?」と言われて、勧められるままに出てみたんです。
マネージャーさん 報告が「ミス・ユニバース、やってみる!」じゃなくて、「奈良代表、決まりました」だったんですよ……びっくりしすぎました。

──すごい事後報告!

礒部 そのころは事務所に所属してはいたけど、積極的に芸能活動をしていたわけじゃなかったんです。だから、そういうのを事務所に言わなきゃいけないっていうのも知らなかった(笑)。「タレント・歌手」というより、「大学生」という気持ちで受けてたのかもしれません。

──奈良代表に決まったことで、磯部さんの中で起こった変化はありますか?

礒部 正直、奈良代表に決まるまでは、自分でも決まったことにびっくりするくらいだったんです。自分の中で大きかったのはそのあと。日本代表を決める前に、各県の代表が集まる「ビューティーキャンプ」という合宿があったんです。そこでは、たとえば世界の舞台で映えるメイクだとか、きちんとした受け答えだとか、そういう練習や再確認をしたんですけど……みんながすごく努力していて。私もそれを見てすごく努力しました。「自分、がんばれるんだ」「まだがんばれるんだ」と再発見をしました。

──実際、礒部さんがキラキラしていて、お姫様みたいに見えます……尊い……プリキュアっぽい……

礒部 えー! 聞きました!? 嬉しい〜!

──お姫様みたいな礒部さんにとって、「プリンセス」ってどういうものですか?

礒部 プリンセスって、すごく「いい」んですよ! キラキラしていて、みんなの憧れで、凜としているイメージ。私の「花凜」という名前は、「花のように凜々とした子になるように」という気持ちをこめて付けられた名前なんですけど、そういう女の子がプリンセスだと思いますし、そうなりたいです。

──ちなみに、礒部さんにとってのプリンスは?

礒部 うーん……よくわかりませんっ!(笑)

インタビュー終了後、礒部さんに「Miracle Go!プリンセスプリキュア」のダンス振り付けを一部教えてもらいました。礒部さんいわく「女性でも男性でも、ここのフレーズを楽しんで歌ってほしい!」とのこと。カラオケのときなどにバンバン披露してください!
(青柳美帆子)