あなたの画面チラチラしてませんか? 液晶ディスプレイの「59Hz病」ってなんだ?

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今やパソコンもテレビも液晶の時代。ブラウン管のCRTディスプレイとかテレビとか言おうものなら、何時の時代の人とか痛い目で見られるに違いない。

さらに最近は、パソコン専用ディスプレイを使う人も減っている。リビングにある大画面テレビにパソコンやスマホを接続して見ているなんていう人も結構いるだろう。

液晶ディスプレイとパソコンはHDMIケーブルやDVIケーブルといったデジタル接続で使われるので、昔のアナログRGBより、画質も随分よくなった。

■PCとディスプレイの接続にデジタルが良い理由
さて、このデジタル接続。何が良いのか?
ズバリ画質が劣化しない。
これは、「ディスプレイ用の信号がデジタルであるから」だ。デジタルからデジタルに接続するので信号が劣化しない。そのまま利用できる。そしてスマホでもMHLケーブルというHDMIに準拠したディスプレイケーブルを使うことでテレビや液晶ディスプレイに接続できる。それも、最適な画面サイズに調整して。

これがアナログ接続だと、そう簡単にはいかない。ディスプレイ側とパソコンやスマホ側で微調整が必要になる。

しかし、デジタル接続のも、注意点はある。
それが「59Hz病」である。

現在の利用されているWindowsは、いちばん多いのがWindows 7ユーザー、そしてWindows 8/8.1ユーザーの順だと思われる。特にWindows 7ユーザーで注意してほしいのが、Windows Media Center対応のパソコンとHDMI経由でディスプレイを接続するようなケースだ。

HDMIによる接続は、大画面液晶テレビなどとの接続で主に利用される。そして液晶テレビで決められているリフレッシュレートの仕様として以下になっているという。

23.976Hz,(24Hz)
29.970Hz(30Hz)
47.952Hz(48Hz)
59.940Hz(60Hz)
71.928Hz(72Hz)
119.880Hz(120Hz)


一般的な液晶ディスプレイは60Hz固定となっている。
また、4K解像度の液晶ディスプレイでは30Hz固定という製品もあるが、基本的には60Hzに自動的に設定されるようになっている。

ところが、Windows 7パソコンと一部のディスプレイやテレビをHDMIで接続すると、「59Hz」に設定されてしまうことがあるのだ。

こうなると、動体視力の良い人などは、たまに画面がカクカクしたり、チラつきを感じたりする。

このWindows 7の「59Hz病」の困るところは、モニターのプロパティで60Hzに設定し直しても、なぜか59Hzのままで、60Hzが反映されないという部分だ。

なお、Windows 8/8.1でも59Hzに設定されることはあるが、こちらはモニターのプロパティから、60Hzに指定し直すだけで戻せることがほとんどである。

最終的にWindows 7では、グラフィックスカード(NVIDIA GeForceやAMD Radeon等)に付属するツールを使い、強制的に60Hzに設定を書き換える必要があるという。または、グラフィックスドライバーを最新のものに更新することで不具合が解消することもあるので試してみるといいだろう。


リフレッシュレートの変更画面



正しく60Hzで設定されている状態。



こちらはNVIDIA向けの詳細設定ツール「NVIDIAコントロールパネル」


この59Hz病に気が付かない人もいるようだ。何気なく使っている液晶ディスプレイだが、チラチラするなと思ったら、チェックしてみるといいだろう。


小川夏樹(ITライフハック副編集長)