電子書籍の概念が変わる!必読!反転教科書!/中村 修治
AmazonのKindle書籍「反転教科書」は、必読である。この電子書籍の在り方が何よりおもしろい!これは、マーケティングに携わる者にとって「目からウロコ」の企画である。
-->売上100倍にするネットの教科書「反転授業」
電子書籍とは、本を電子化すること。本を簡単にパソコンやスマホで読めるようにすること。そう考えておられるなら、この「反転教科書」を購入して、その古い考え方を「反転」することをオススメする。
この書籍の話を聞いたときの感想は「なるほど!そう来たか!」。素直に感心した。ワタシも、間違いなく電子書籍につて誤った認識をしていた古いおっさんの1人だった。この「反転教科書」の先には、マーケティングに携わる者にとって新たな地平がある。
1、YouTubeとKindleの連動。
「反転授業」とは、みんなで一緒に講義を受けるという段取りを反転させるReverse Teachingのこと。通常は、先生の話や講義を教室で全員一緒に受けてから、課題に取り組み、最後に宿題が出される。復習は、帰ってから。元来そういうもの。この面倒な段取りをすっ飛ばすために、講義動画を先に用意する。生徒たちは新たな学習内容を自宅やカフェで好きな時間に、好きなところで、好きなスピードで、その講義動画を視聴して教室にやって来る。要は、話が早いというわけである。
・・・で、この「反転教科書」は、その考え方をいまどきの仕組みで実現させている。YouTubeに40本近くのセミナー動画を掲載。Kindle本「反転教科書」の各レッスンの頭には、この動画へのリンクがひとつひとつ貼られている。YouTubeとKindle本をリンクさせることを前提に、この書籍は構成されているわけである。
Kindle書籍≒電子書籍を開く端末は、パソコンやスマホである。容易に、ネットにつながり、他のサイトに遷移できるわけである。本から直接、飛ばしたい情報のあるところに容易に読者を誘導できるのである。テレビからネットへの誘導プロモーションがなかなか難しいと言われて久しいが・・・電子書籍は、クロスメディア戦略の核になることがあるかもしれない予感がする。プロモーション効率のことを考えると、電子書籍は非常に高いメディアであることを、この「反転教科書」は、示唆してくれている。
2、ネット上で完結できるプロモーション。
「反転授業」の著者は、Webコンサルティング会社ペンシルの代表である覚田義明氏である。大手メーカーのネットショッピングをいくつも成功に導いただけのことはある。
前著であるKindle書籍「地域ナンバーワンを目指すな」の販売を通じてAmazon内でのKindle書籍のランキングのされ方や動向をチェック。そのプロモーション体験と成果が、今回の「反転教科書」にも活かされている。
実は、Kindle書籍の値付けは99円以上なら自由である。ページ数も何ページ以上必要とか、何文字必要とか、従来の書籍出版にあるような制限がない。自分で値段もページ数も勝手に決めて出版できるのが電子書籍なのである。
このKindle書籍「反転教科書」は、YouTubeのセミナー動画ありきの企画であった。覚田氏が撮り貯めて公開しているセミナー動画をどう活用するかが主題であった。穿った見方をすれば、「反転教科書」は、純粋な出版ではなく、ペンシルという会社のネット上で完結するプロモーションツールなのである。
このコラムを読んでいる方々が企業のマーケティングや企画に携わる方々なら、容易に想像できると思う。その商品を売るために心血を注いだ販促ツールを、無料でも有料でもいいので、AmazonのKindle書籍にしたと仮定する。
すると、その電子書籍という名の新たな「本」のプロモーションが新たにネット上で展開できるのである。その書籍からは、リンクが貼れる。言いたいこと、言いにくこと、他人の褌が借りられるというわけである。コンバージョン率が非常に高い販促を計画することができると思うのは、果たしてワタシだけだろうか?
「反転教科書」の企画に触れて見えたことは大きい。活字を電子データ化することが電子書籍ではない。ネット上で販売できて読むことができることだけが、電子書籍のメリットではない。
電子書籍は、新たなプロモーションツールになる。AmazonのKindle書籍売り場は、新たなプロモーションの場である。クロスメディア戦略の核となる可能性も秘めている。ワタシの昨年の目玉ともいうべきマーケティング的発見がこの「反転教科書」にはある。ちょっぴり地味だけど、電子書籍を見る目が文字通り「反転」した。
-->売上100倍にするネットの教科書「反転授業」
電子書籍とは、本を電子化すること。本を簡単にパソコンやスマホで読めるようにすること。そう考えておられるなら、この「反転教科書」を購入して、その古い考え方を「反転」することをオススメする。
1、YouTubeとKindleの連動。
「反転授業」とは、みんなで一緒に講義を受けるという段取りを反転させるReverse Teachingのこと。通常は、先生の話や講義を教室で全員一緒に受けてから、課題に取り組み、最後に宿題が出される。復習は、帰ってから。元来そういうもの。この面倒な段取りをすっ飛ばすために、講義動画を先に用意する。生徒たちは新たな学習内容を自宅やカフェで好きな時間に、好きなところで、好きなスピードで、その講義動画を視聴して教室にやって来る。要は、話が早いというわけである。
・・・で、この「反転教科書」は、その考え方をいまどきの仕組みで実現させている。YouTubeに40本近くのセミナー動画を掲載。Kindle本「反転教科書」の各レッスンの頭には、この動画へのリンクがひとつひとつ貼られている。YouTubeとKindle本をリンクさせることを前提に、この書籍は構成されているわけである。
Kindle書籍≒電子書籍を開く端末は、パソコンやスマホである。容易に、ネットにつながり、他のサイトに遷移できるわけである。本から直接、飛ばしたい情報のあるところに容易に読者を誘導できるのである。テレビからネットへの誘導プロモーションがなかなか難しいと言われて久しいが・・・電子書籍は、クロスメディア戦略の核になることがあるかもしれない予感がする。プロモーション効率のことを考えると、電子書籍は非常に高いメディアであることを、この「反転教科書」は、示唆してくれている。
2、ネット上で完結できるプロモーション。
「反転授業」の著者は、Webコンサルティング会社ペンシルの代表である覚田義明氏である。大手メーカーのネットショッピングをいくつも成功に導いただけのことはある。
前著であるKindle書籍「地域ナンバーワンを目指すな」の販売を通じてAmazon内でのKindle書籍のランキングのされ方や動向をチェック。そのプロモーション体験と成果が、今回の「反転教科書」にも活かされている。
実は、Kindle書籍の値付けは99円以上なら自由である。ページ数も何ページ以上必要とか、何文字必要とか、従来の書籍出版にあるような制限がない。自分で値段もページ数も勝手に決めて出版できるのが電子書籍なのである。
このKindle書籍「反転教科書」は、YouTubeのセミナー動画ありきの企画であった。覚田氏が撮り貯めて公開しているセミナー動画をどう活用するかが主題であった。穿った見方をすれば、「反転教科書」は、純粋な出版ではなく、ペンシルという会社のネット上で完結するプロモーションツールなのである。
このコラムを読んでいる方々が企業のマーケティングや企画に携わる方々なら、容易に想像できると思う。その商品を売るために心血を注いだ販促ツールを、無料でも有料でもいいので、AmazonのKindle書籍にしたと仮定する。
すると、その電子書籍という名の新たな「本」のプロモーションが新たにネット上で展開できるのである。その書籍からは、リンクが貼れる。言いたいこと、言いにくこと、他人の褌が借りられるというわけである。コンバージョン率が非常に高い販促を計画することができると思うのは、果たしてワタシだけだろうか?
「反転教科書」の企画に触れて見えたことは大きい。活字を電子データ化することが電子書籍ではない。ネット上で販売できて読むことができることだけが、電子書籍のメリットではない。
電子書籍は、新たなプロモーションツールになる。AmazonのKindle書籍売り場は、新たなプロモーションの場である。クロスメディア戦略の核となる可能性も秘めている。ワタシの昨年の目玉ともいうべきマーケティング的発見がこの「反転教科書」にはある。ちょっぴり地味だけど、電子書籍を見る目が文字通り「反転」した。