『ペテン師と天才 佐村河内事件の全貌』(文藝春秋)より

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 ゴーストライター作曲騒動の佐村河内守氏(51)が、12月21日放送された特別報道番組『今年のニュース決定版!2014』(フジテレビ系)のインタビューに登場し、ネット上でも話題騒然になっている。佐村河内の近影が伝えられるのは約9カ月ぶりとなる。

 佐村河内氏は“ゴーストライター”を務めた作曲家・新垣隆氏(44)からの告発を受け、3月に謝罪会見を開いてからは表舞台を去っていた。久々にブラウン管に登場した佐村河内氏は、トレードマークだった長髪と髭スタイルにほぼ戻った容貌で、質問者に対して時折怒りを見せていた謝罪会見とは違い、常に冷静な回答に終始。謝罪会見では聴覚が戻ったことが明らかになっていたが、感音性難聴だということで、質問内容を手話で伝える妻も同席してのインタビューだった。

 現在の生活について「8割方、すべて謝罪のような生活ですかね」「聴覚障害を装っていると言い続けられて、これまできている」と心境を語りながらも、謝罪会見では「3年前からある程度聞こえるようになった」と発言したものの「音は分かるけど、会話的には前と変わらない」と、再検査を受けていない現状のようだ。

 また作曲家としての過去を振り返り、「自分の欲があった、恥ずかしい」と反省の言葉を発するも、元パートナーだった新垣氏については「嘘本(編集部注:過去に出版された佐村河内氏をテーマにした本)を書かなきゃいけないけど、助けてくれないかと協力を求めた。彼はそこまで加担しているんですよ。悪い仲間ですけどね」と恨み節を語った。

自ら「世紀のペテン師は絶対に復帰してはいけない」

 今年最大級とまで言われるスキャンダルの主役が、久々にメディアに登場したということで、ネット上では

「広島の恥」
「(容貌が)元に戻ってる!笑」
「見てたけど、耳の聞こえない人の喋り方を真似してて絶句した。早口になるとめっちゃ流暢なくせに。自己防衛も甚だしいよ!」
「罪会見の時にこれ以降メディアには出ないって宣言してたのに。さすが嘘つきww」
「新垣さんの悪口ばっかり言ってたよねこの人」

 と、手厳しい意見が多い。

 一方、もうひとりの主役だった新垣氏は、近頃ではメディア露出を増やし“タレント化”していることが話題に。21日に放送された『今だから言えるナイショ話』(TBS系)にもゲスト出演し、「ゴーストライターとしてもらった報酬の最高額は1曲200万円。(中略)当時の年収が300万円だったので、非常に大きな収入だった」と当時を振り返っていた。「またゴーストライターの依頼が来たら?」との質問には「やりません」と断言。

「世紀のペテン師は絶対に復帰してはいけない」と、今後の自身の音楽業界復帰を否定していた佐村河内氏。インタビューは「もうこれからは絶対一つの嘘もつかないで生きていこうと思いました」と最後に締めくくっていたが、すっかり芸能界に溶け込みつつある新垣氏とは違い、世間の目はまだまだ彼に対して厳しいものになっていきそうだ。

(取材・文/一樹守)