扇町総合vs大阪市立
大阪市南港中央野球場の外野からセミの大合唱が聞こえる中、この日の2試合目がおこなわれた。
序盤、互いに手の内をさぐる大阪市立と扇町総合は、出塁すればまず犠打で得点圏に走者を送るが、後一本が出ずに無得点。しかし、3回表、一死から2番の井上尚也（2年）が内野安打で出ると、すかさず盗塁で二塁に到達。そして、3番吉田大貴（3年）のレフト前ヒットで、井上が一気に本塁まで駆け抜けて、先制に成功した。4番の宮川正義（2年）がセーフティバントで一塁に残り、6番の長野壮馬（2年）が四球を選び、二死満塁の好機。しかし、砂邊奈織（3年）が内野ゴロに終わり、追加点はならなかった。
続く4回も8番の渡井口慎平（2年）が四球で出ると、9番の烏谷賢治（3年）が送って、1番の朝霧龍一（2年）が敵失で生きると、2番の井上がレフト前に飛ばして、渡井口が生還。しかし、後続が続かずにまたもや1点止まり。
大阪市立の攻撃をなんとかしのいできた扇町総合は、反撃に出る。6回裏、1番の荒家有浩（3年）が四球で出ると、2番の六笠榛城（3年）が三塁の横を抜くと、荒家が長駆してホームに帰り、1点をまず返す。3番の岡野勝一（3年）が四球で出ると、ここで、大阪市立は投手を替え、10番の北本旬（2年）をマウンドに送った。しかし、4番の谷口舜弥（3年）が犠打、5番の佐谷有志（3年）がレフト前に飛ばして、2点タイムリーを決め、逆転に成功する。さらに8回、一死から代打の高橋徹成（3年）がセンター前へうまく弾き返す。1番の荒家がレフトへヒットを放つと、高橋は一塁からホームに一気に駆け込んだ。ヘッドスライディングで貴重な追加点をもぎ取った高橋はおもわずガッツポーズ。ベンチもスタンドも大いに沸いた。さらに3番の岡野が三遊間を抜いて、リードを2点に広げた。
8回、大阪市立は7番の砂邊の代打に出た青木祐輔（2年）がサードへのセーフティバントが悪送球を誘い、二進。渡井戸が四球を選ぶ。9番の烏谷の犠打は追いタッチとなり、無死満塁となった。1番の朝霧の内野ゴロで1点。2番の井上の四球でまたも満塁になるが、後続が凡退して、1点止まり。9回も、代打に出た赤井真人（3年）が無死から四球で出るも、活かしきれずにゲームセット。
扇町総合はわずか12人で手にした勝利。スタンドからは大きな歓声が送られた。大阪市立は2度の無死満塁のチャンスで1点ずつしか取れなかったのが痛かった。
