日本文理vs高田北城
ベスト32が出そろい、この日からスタートした3回戦。鳥屋野球場の第一試合には、第1シードの日本文理が、2回戦で29得点をあげた強打の高田北城と対戦。日本文理自慢の打線が爆発した。
日本文理の先発は、今大会初登板となる小太刀 緒飛（3年）。その立ち上がり、高田北城は2つの四球と内野安打でピンチを招くも、落ち着いて後続を打ち取る。その裏、日本文理は高田北城先発の安田を攻め、先頭の星（2年）がツーベースを放つと、進塁打と死球で一死一、三塁とチャンスを広げる。続く4番・池田（3年）の二ゴロの間に先制。続く5番・片岡（3年）がライト前に運び、さらに1点を追加。2対0とリードする。
小太刀ははテンポのいいピッチングで、二、三回を三者凡退で抑えると、三回裏に打線が爆発。4番・池田から2番・黒台（3年）まで、1つの四球を挟んで7連続長短打。さらに失策と代打・川口（3年）のセンター前タイムリーでこの回一挙9得点。四回からリリーフした左腕・藤田（3年）は、二回を2安打無失点に抑え、11対0で日本文理が五回コールド勝ち。四回戦へと駒を進めた。
エキサイティングプレイヤー 片岡優斗（日本文理・3年・一塁手）初回、二死三塁の場面。4番・池田の二ゴロの間に1点を先制した直後、5番・片岡に打席が回った。
さかのぼること5日前、7月13日の対新潟戦。初回一死満塁で、片岡に打席が回った。結果はセンターへの犠牲フライ。先制こそしたものの後続が倒れ、この回1得点のみ。アウトカウントを1つ献上し、犠飛で1点という最低限の仕事しかできず、大量得点につなげられなかったことが、3対1というロースコアな試合展開になったと行っても過言ではないだろう。
この場面、片岡はワンストライクからの2球目を右ライト前に運んだ。それはチームに2点目をもたらすタイムリーとなり、試合を優位に進める貴重な一打となった。片岡は三回に回ってきた第2打席でもライトへツーベースを放ち、2打数2安打2打点と結果を残した。
それまで、先発メンバーに起用されたことがなかった片岡だが、春の北信越大会でブレークし、この夏もスタメンを勝ち取った。とはいうものの、チーム内には一塁手のライバルである川口（3年）のほか、投手を務める飯塚 悟史（3年）や小太刀も守備に入る機会があり、ポジション争いは熾烈だ。
巧みなバットコントロールが自慢の3番・小太刀、勝負強い4番・池田の後を任される5番打者の役割は大きい。それだけに、今日の片岡の勝負強いバッティングは相手チームの脅威になることはまず間違いない。
（文＝編集部）
【野球部訪問：第127回 日本文理高等学校（新潟）】
