友人のスタートアップに投資する前に尋ねておくべき12の質問
投資する際に尋ねておくべき質問を、12人の起業家たちに聞いた。
起業家には他者をサポートし、互いに支えあうことを好む人が少なくない。多くの場合、それは友人の新しいベンチャー企業への資金的なサポートであったりする。
しかし注意しなくてはならないのは、彼らが良い友人であるからといって、優れたビジネス・パーソンだとは限らないということだ。友人への資金的なコミットメントが、両者の関係を突然破滅させることにもなりかねない。
Young Entrepreneur Council (YEC)に加入する企業家達から、友人のスタートアップに投資する前に尋ねるべき12の質問を教えてもらった。以下のこのアドバイスを紹介しよう。
1. 以前会社を成長させてエグジットしたことがありますか?
聞くべきことは1つだけです。その友人は以前会社を成長させてエグジットを経験したことがあるでしょうか?もし答えがイエスなら、投資してもいいでしょう。もしそうでなければ、その投資はラスベガスでのギャンブルと変わりません。それでも投資したければどうせギャンブルなので、他には何も聞かなくてもいいでしょう。
- アンドリュー・アンガス(Switch Video)
2. スケジュールはどうなっていますか?
事業計画がよく考え抜かれているなら、その友人は調達した資金に基づいたビジネスの道筋について大まかなアイデアを持っているでしょう。ビジネスのビジョンを共有し、お互いが将来的に望むことを確認しておくことです。また、スタートアップの初期段階では将来の予測がつかないため、最初にビジネスから期待される見返りを書類で残すと、思わぬ追加的な責任が生じることがあります。
- マット・アーリックマン(Porch)
3. 考えられるリスクは何ですか?
スタートアップ企業への投資に確実なリターンなどは存在しません。したがって、失っても後悔しない投資が「賢い」投資といえます。すべてを失う余裕がない場合、スタートアップに投資するべきではありません。
これを前提に、友人にはその企業が直面するリスクについて包み隠さずに全て教えてもらいましょう。もし友人がしっかりリスクの説明ができるのであれば、本人がビジネスについてしっかりと考え抜いている証拠となります。それはあなたの投資に対する最終的なリターンにとって良い兆候です。
- デービッド・エーレンベルク(Early Growth Financial Services)
4. 他にどんな投資家がいますか?
スタートアップへの投資は、友達というバイアスを取り除いたとしても予測が困難です。もし友人の会社への投資を検討しているのなら、周囲の助言を求めることをお勧めします。もし友人を支援しようとするのが自分ただ一人だけであるなら、それは賢い投資とはいえない可能性があります。
- ニール・サネダール(LabDoor)
5. 友人自身はどれだけ投資していますか?
友人の能力を把握しているのはあなただけです。よって、その友人のビジョンと実行力を信じられるかどうかを判断できるのもあなただけです。私は、スタートアップの成功を決める最も大きな指標は本人のやる気だと信じています。自分の財産を投入し、後の無い状態で望むことがやる気につながるのです!友人の会社に投資する前に、友人自身が投資していることを最初に確かめるべきだと考えます。
- アーロン・シュワルツ(Modify Watches)
6. 何故その友人にしかこの問題を解決できないのですか?
スタートアップ企業というのは、少ない予算で複雑な問題を解決しようとするものです。なぜあなたはその友人が、その問題を解決する適任者だと思うのでしょう。なぜその問題はこれまで誰にも解決されてこなかったのでしょう。会社のアプローチや人材のどこに他とは違うユニークな点があるのでしょう。この会社ならば挑戦する課題を解決できるとあなたに確信させてくれる企業メンバーについて、よく知っておきましょう。
- トレヴァー・サムナー(LocalVox)
7. 2人の友情への影響は?
「金は天下の回り物」といいますが、大切な関係というものは人生でそう多くは回ってきません。全てが失敗し、厳しい決断を迫られたときの最悪のシナリオを友人と真剣に話し合いましょう。友人であると同時に、投資するプロとしてどこかで線引きをして、大切な友達を失わないような戦略を立ててください。
- エリック・バン(Webflow)
8. いくら払えば起業をやめてくれますか?
いくら払えば起業をやめて、別のことをしてくれるのかを友人に聞いてみてください。もし具体的な金額が返って来たなら、あなたは投資するべきではありません。友人の起業は間違ったモチベーションに基づいているので、起業の計り知れないプレッシャーに直面した時には恐らく失敗するでしょう。
- デービッド・スピンクス(Feast)
9. どうやって儲けるつもりですか?
単純な質問に思えるでしょうが、友人がどのように利益をあげるつもりなのかをしっかりと確認しておく必要があります。基礎的なロジスティクスや詳細を考えることなく、新しい起業の興奮で勢いに任せてしまう人が意外に多いものです。
- ボビー・グラジュスキー(Edison Nation Medical)
10. フルタイムで取り組むつもりですか?
友人がどれぐらいプロジェクトにコミットできるかが重要です。私には、動機は間違っていないのに開始したプロジェクトを終了できない友人が何人かいます。時間にしても金銭にしても、彼らが真剣に事業に取り組まない限り、それをやり遂げて成功すると確信することは難しいです。
- ラス・オヤ(Seattle Windows and Construction, LLC)
11. 青写真はありますか?
収益性を実現するのに必要な資金額は、どのような仮定に基づいて算出したのですか?
- サラ・シュップ(UniversityParent)
12. お金を払ってくれる顧客はいますか?
アイディアだけでアクションが伴わなければ金銭的な価値はありません。また多くの場合、完璧に実行された場合でさえもマーケットで成功できるとは限りません。ビジネスへの投資を募る前に、顧客が対象のサービスや商品に代価を払ってくれるという証明をすることは重要です。
外部投資家にとってビジネスは基本的に、現金を生まない限り価値はありません。あるいはよほど多くのユーザーを獲得しなければなりません。つまり投資的な観点では、投資する前に対象のビジネスにすでにお金を払ってくれる顧客がいる、あるいは払ってくれる見込みのある顧客がいることは非常に重要です。
- デイブ・ネボ(Hubstaff.com)
Scott Gerber
[原文]