長谷部誠 (撮影:2011年9月、Witters/フォート・キシモト)

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22日放送のNHK「ミュージック・ポートレイト」に、サッカー日本代表の川島永嗣長谷部誠内田篤人の3人が登場。海外リーグで受けた「差別」について語り合うシーンがあった。

同番組は、好きな10曲を持ち寄り、そのエピソードを紹介しあうことで、和やかな雰囲気で進められたが、それぞれの表情が固くなってしまう場面があった。

ドイツのブンデスリーガを主戦場としてきた長谷部は「ジョークがきつい。『目が細い』とか、『黄色』と呼ばれたりすることがある」と外見上の差異に触れられ、不快に感じたという。その対処法として「(その言葉は)差別用語だと教えている」と、選手間のコミュニケーションの裏側を明かしていた。

また、ベルギーのジュピラーリーグで活躍する川島は、東日本大震災のニュースが世界的に流れた時期を振り返り、「カワシマ、フクシマ…」と観客席から連呼された出来事を紹介。この挑発コールに憤りながらロッカールームへ引き上げたそうだが、その際にチームメイトから「ありえないことだった。ベルギー人として謝る」と謝罪を受けたという。チームメイトからの気遣いに、川島は「嬉しかった」と心境を明かした。

代表チームでも仲が良い3人が集まった音楽談義は、熱いメンタルを持つ川島、大のMr.Children好きを公言する長谷部、それを茶化す愛される後輩・内田というバランスで進行。笑顔が絶えないリラックスした雰囲気の中、普段あまり語られることのない「差別」についてのエピソードまで飛び出した。海外リーグでは、時に試合以外でも戦わなければならないことがあるようだ。