ゆうちょ銀行がインターネット取引専用サービスとして2012年5月に導入した「ゆうちょ投信WEBプレミア」は、一部が会費制の有料サービスとして注目され、サービスインから1年あまりが経過した。(写真はゆうちょ銀行営業部門営業第三部マネジャーの齋藤研氏、写真撮影:サーチナ)

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 ゆうちょ銀行がインターネット取引専用サービスとして2012年5月に導入した「ゆうちょ投信WEBプレミア」は、一部が会費制の有料サービスとして注目され、サービスインから1年あまりが経過した。現在の利用状況等について、ゆうちょ銀行営業部門営業第三部マネジャーの齋藤研氏に聞いた。

――「ゆうちょ投信WEBプレミア」は、2012年5月7日のサービス開始から1年あまりが経過しましたが、これまでの利用状況は?

 会員数は順調に増加しています。「ゆうちょ投信WEBプレミア」は、インターネット取引専用のサービスとして、WEBのみで投信にかかるお取引ができ、かつ、有料会員の方には、投信の保有残高に応じて月間最大5000円をキャッシュバックしています。

 国内の投信全体の保有者は過半数が60歳以上の方々で、ゆうちょ銀行や郵便局の店頭で投信をお申込みいただいている方も同様に60歳以上の方々が中心ですが、「ゆうちょ投信WEBプレミア」の利用者は、30代−50代の方々がメインです。ネット取引は、時間的制約があり店頭へお越しいただくことができない方が利用されることが多く、その特徴が表れていると感じています。

――昨年末から円安が進み、また、日本株が上昇するなど、投資環境が大きく変わりましたが、「ゆうちょ投信WEBプレミア」の利用状況に変化はありますか?

 投資環境の変化を受けて、保有されている投信のポートフォリオを見直そうと考えている会員のお客さまが増えているようです。

 会員専用画面に「ポートフォリオ分析」のツールがあり、そこでは3ステップでお客さまの理想的なポートフォリオに近づけるために、どのファンドに投資すればよいのかをナビゲートしていますが、このサービスの利用が増えています。

 「ポートフォリオ分析」は、ステップ1として「現在のポートフォリオの診断」を行います。ポートフォリオを可視化して潜在リスクを把握していただきます。そして、ステップ2の「理想的なポートフォリオの診断」では、いくつかの質問に答えていただくことで、お客さまが期待される運用成果に近い理想的なポートフォリオをご提示し、現状と理想の比較を行います。

 最後に、ステップ3として、ご予算に合わせた追加ファンドの提案を行い「ファンド追加後のポートフォリオシミュレーション」を行います。

 この3つのステップについて、1から2、2から3へと進まれるお客さまの数が、最近増加しています。「ゆうちょ投信WEBプレミア」は、自己判断で投信の選定や購入・解約ができるという、一定の金融に関する知識をお持ちのお客さまが多くご利用されていますので、環境変化を捉えて積極的にポートフォリオの見直しをなさっているのだと感じます。

――その他、よく利用されているサービスはありますか?

 投信の銘柄選定に役立つサービスを、よく利用していただいています。「ゆうちょ投信WEBプレミア」の取扱いファンド数は、8月5日に新たに追加したファンドを合わせて58本となりました。投資対象は、株式、債券といった伝統的な投資資産から、リート(不動産投資信託)やゴールド(金)まで幅広く、株式でも債券やリートなどと組み合わせて投資するバランスファンドから、特定の国の債券や株式を選んで投資できるファンドまでとりそろえています。

 やはり、どのファンドを選ぶかが重要なポイントになりますので、時間的制約がある現役世代のお客さまにとって、そこを短時間で希望する銘柄にたどりつけることが一番の使い勝手だと思います。店頭では一覧表やパンフレットで説明するなど、お客さまの希望に叶う銘柄を担当者からご紹介しますが、「ゆうちょ投信WEBプレミア」では、WEBならではの機能や情報をご利用いただくことで、お客さまご自身で選びやすいよう工夫をしています。

 他にもよく利用していただいているのは、銘柄選定メニューの中にある「テーマで選ぶ」というツールです。「できるだけ小さいリスクで投資する」「為替リスクの小さい投資」「成長性の高い新興国に投資」など、10項目のテーマに関連するファンドをリスト化し、それを運用成績順にランキングするなど、気になるテーマからスピーディにファンドが選択できます。

 この銘柄選定のメニューは、会員以外の方も自由に使えるオープンな情報として提供していますので、会員になる前に、希望するファンドがあるかを確認するために、使っていただきたいと思います。

――8月5日に追加したファンドとは?

 2014年1月にスタートするNISA(少額投資非課税制度)を機に投資を始められるお客さまに安心して長期保有できるリスクコントロール型ファンド(スマート・ファイブ)を追加した他、グローイング・ブラジル株式ファンド、メキシコ債券オープン、インドネシア・ルピア債券ファンドなど単一国ファンドなどを拡充しました。単一国ファンドなどは「ゆうちょ投信WEBプレミア」でのみ取り扱う専用ファンドです。

――現在、8月30日までの予定で「購入時手数料キャッシュバックキャンペーン」を展開していますが、この狙いは?

 キャンペーンでは、期間中「ゆうちょ投信WEBプレミア」を通じて対象商品をご購入された有料会員の方に、購入時手数料の70%をキャッシュバックします。狙いとしましては、本サービスの有料会員の拡大はもちろんですが、「ゆうちょ投信WEBプレミア」について、皆さまに、もっと知っていただきたいという期待もあります。

――有料の会員制サービスは浸透してきましたか?

 有料会員の方は「シルバー会員」で1260円、「ゴールド会員」で5040円の年会費が必要ですが、「シルバー会員」の方は、キャッシュバック対象となる投資信託の保有残高が年平均で60万円以上あれば、キャッシュバックにより実質負担額はゼロ円となります。また、キャッシュバック対象となる投資信託の保有残高が年平均で420万円を超えると、キャッシュバック率の高いゴールド会員がおトクになります。

会員の利用口座あたりの購入額については、無料会員より有料会員の方が高く、特にゴールド会員はシルバー会員の約3倍になっています。このことから、投資意欲の高いお客さまが、キャッシュバックにメリットを感じ、会費をお支払いになっても積極的に投資信託をご利用いただいていることがうかがえます。

保有残高に応じたキャッシュバックは、投信の保有コスト(信託報酬)の一部をお戻しするものです。長期に資産運用することにおいて、投信に関わる手数料負担を軽減する仕組みを持つ「ゆうちょ投信WEBプレミア」を是非多くの方々にご利用を検討していただきたいと思います。(編集担当:徳永浩)