ミャンマー視察報告:最近のミャンマー事情と外国語学習熱
日本経営管理教育協会が見る中国 第245回−下崎寛(日本経営管理教育協会会員) 2013平成25年2月23日から5日間、今話題となっているミャンマーの主要都市ヤンゴンを昨年11月に引き続き視察してきた。
ヤンゴンの郊外に日本企業向けの工業団地が予定され、人件費が東南アジアで一番安いこと(中国の4分の1程度といわれている)、民政化(2011年10月から)が始まり社会制度が整備つつあることから、ミャンマーは、日本企業にとって最近「チャイナ+1」として注目されている。
しかし、現在では、工業団地のインフラが整備中であり、市内の外資企業が参加できるIT施設も工事中であり、日本の企業はまだ駐在員事務所として様子見となっている。
先遣隊としての拠点として、写真にあるようにさくらタワー(日本人が所有)に日本企業の駐在員事務所が集中している。結論としては、ヤンゴンのインフラが整備され、投資環境の制度化が進む来年、再来年から日本企業の本格的な進出が予想される。
そこで、私は、まず、今後日本企業が進出して活用すべき若いミャンマー人の日本語熱について視察してみた。
ヤンゴン市内のミャンマー人に対する日本語学校は、現在30前後の学校があり、1学校あたり月平均10人前後の生徒数がいるようである。しかし、雨後の筍みたいにあるだけで、決して施設、教師のレベルは高いとはいえない。ほとんどが留学帰国者、日系企業の退職者等が片手間に教えている私塾的な状況で、外国語専門学校としては、形をなしていない。
一部学校を訪問して、ヤンゴン在住のミャンマー人に人気のある外国語を聞いてみた。その結果は、1位英語、2位中国語、3位ドイツ語、4位日本語、5位韓国語となっているようである。英語については、戦前イギリスの植民地となっており現在も中学高校で英語を習っているとのことで、外国人とビジネスをする場合は英語が基本となっている。日本と同様に英会話を習得することに熱心である。ただし、その英語はブロークンであり、聞き取りづらい。
面白いのが2位となっているのが中国語である。これは、ミャンマーに中国人が多いということではなく、中国系ミャンマー人が多いということである。彼らは、ビジネスでも強く、人脈があり、主要なビル、場所を買い占めしている。現在日系企業が進出する場合、ビジネス拠点となる事務所、ホテル、サービスアパートメントは、中国系華僑か、韓国人が所有していることが多く、彼らから相場の2倍以上の賃料を払って活動せざるを得ない状況にある。
3位のドイツ語は、ドイツの観光客が多く、ドイツの会社も多いので人気になっていることのようである。
日本語については、残念ながら4位となっている。以前、日本に行って働きたいというミャンマー人が現在(約8700人)の2倍はいたそうであるが、最近は日本における就労ビザが厳しく日本に行きたがらない。また、近隣のタイ、中国、ベトナム等の東南アジアの国に働く機会が多くなり、日本語熱は冷めているそうである。ただ、日本語とミャンマー語は、文法が基本的に同じとされ、覚えやすいといわれている。今後、日本企業が進出した場合、親日的なミャンマー人は大きな戦力となるものと期待できる。 写真はさくらタワー。(執筆者:下崎寛・日本経営管理教育協会会員 編集担当:水野陽子)
