©2011 DEUTSCHFILM / CUCKOO CLOCK ENTERTAINMENT / SENATOR FILM PRODUKTION
 ロンドン五輪の余韻も冷めやらぬ中、早くも世代交代を感じさせるU-20女子“ヤングなでしこ”から新たなヒロインが続々と誕生。2014年に控えるW杯に向けて、サッカー人気が更なる盛り上がりを見せる中、本日15日に“ドイツ・サッカーの父”として語り継がれる人物、コンラート・コッホの実話を基に描いた感動作『コッホ先生と僕らの革命』が公開された。

 ドイツ・サッカーと言えば、W杯優勝3回を誇り、現在FIFA世界ランキングでスペインに続く2位に位置し、誰もが認める世界を代表する強豪国。先日もU-20女子W杯準決勝で、ヤングなでしこが0-3という大敗を喫したのは記憶に新しい。映画では、19世紀末ドイツ帝国の厳格な名門校に、サッカー発祥の国であるイギリスから、コンラート・コッホがドイツ初の英語教師として赴任。コッホは、偏見や階級、国籍に対する差別意識を持った生徒たちに対して、サッカーを授業に取り入れることで、フェアプレイの精神やチームプレイの大切さを教えていく。

 主演は『グッバイ、レーニン!』で一躍注目されたダニエル・ブリュール。規律と慣習のみを信じる教師や親に正面からぶつかる型破りな教師を演じている。メイキングと本編の一部が合わさった特別映像では、サッカー用語を通じて英語を教える型破りなコッホの授業に、最初は戸惑いを隠せなかった生徒たちが、サッカーを体験しながら、活き活きとした表情で授業を受けるようになる姿が映し出されている。



 撮影風景のメイキングでは、撮影の合間で笑顔を見せていた子供たちが、撮影に入ると一気に表情が引き締まり、プロの子役魂を感じさせられる。思春期手前で多感な年頃の少年たちは集中を長く持続できないため、監督やダニエルが彼らのやる気を上手く引き出すように工夫したという。

 ダニエルは「撮影機器のことを忘れ、子供たちの顔やセットに目をやる瞬間が好きだ」と語り、まるでコッホが乗り移ったような表情を見せる。子役の少年たちがダニエルに感化されるよう役に入りこんだ表情から、まさに教師と生徒としての良き関係が撮影中に築き上げられたということが伝わってくる。

 現実世界の学校でも、いじめ問題が後を絶たない今、本作を通して教師と生徒のあり方を見つめ直すとともに、コッホがサッカーを通じて教えるフェアプレイの精神、チームワークの大切さなど、人との関係性をどう築くべきかを改めて見つめ直してみてはいかがだろうか。

映画『コッホ先生と僕らの革命』公式サイト