フランスで日本のチョコレートが高評価!
世界のパティシエ、ショコラティエが集まるチョコレートの見本市、「サロン・デュ・ショコラ」。日本では、東京の伊勢丹新宿店で2003年にはじまって以来、毎年1月下旬に催されているが、本家のパリでは、毎年10月下旬に5日間に渡り開かれている。およそ200人の世界的シェフ・パティシエが参加し、約1万2000平方メートルの広さの会場で美食の街パリのイメージそのままに、盛大に開催されるのだ。毎年話題のチョコレートが様々披露されるが、今年のトレンドはどのようなものなのか? 今年10月20日から24日まで開催された本場パリの様子を紹介する。
今回で17回目を迎えたサロン・デュ・ショコラでは、いつも以上に日本人パティシエと和のテイストに注目が集まった。例えば、今回初出展した「エス コヤマ」。オーナーシェフの小山進氏は、海外経験を持たない日本人パティシエとしては初めての参加となった。加えて今回、外国人最優秀賞を受賞。さらにフランスで最も権威あるチョコレート愛好会「CCC(Club des Croqueurs de Chocolat)」の品評会にて、最高位の5タブレットも獲得。初参加にして堂々たる活躍を見せた。会場内のブースで、みそ風味のチョコレートを試食したところ、食前の予想を裏切り、見事なマリアージュとなっていた。
パリにおける日本人パティシエの代名詞、青木定治氏の「サダハルアオキ」のブースもいつも通りの盛況ぶりだ。今回ショコラティエとして最高位の賞、アワードを受けたことに加え、こちらも5タブレットを獲得。昨年から引き続き、大判焼きのあんをマカロン置き換えた「東京マカロン焼き」の実演販売が、フランス人の好奇の的になっていた。
和の風味を用いるのは日系パティスリーだけではない。キャラメルを得意とし日本でも東京と大阪に店舗を展開する「アンリ・ルルー」は、ゆず抹茶のタブレットで勝負。イノヴァシオン賞を受賞した。後味が引きがちなチョコレートを、抹茶の香りと後から運ばれるゆずの風味でスッキリとしたものに仕上げた。売れ行きも好調で、期間中、製造元のブルターニュから追加で取り寄せた商品もすべて売り切れたという。
ますますフランスで存在感を増している日本人パティシエと和の要素。スイーツ界での日本旋風はまだまだ止みそうになさそうだ。
(加藤亨延)
パリにおける日本人パティシエの代名詞、青木定治氏の「サダハルアオキ」のブースもいつも通りの盛況ぶりだ。今回ショコラティエとして最高位の賞、アワードを受けたことに加え、こちらも5タブレットを獲得。昨年から引き続き、大判焼きのあんをマカロン置き換えた「東京マカロン焼き」の実演販売が、フランス人の好奇の的になっていた。
和の風味を用いるのは日系パティスリーだけではない。キャラメルを得意とし日本でも東京と大阪に店舗を展開する「アンリ・ルルー」は、ゆず抹茶のタブレットで勝負。イノヴァシオン賞を受賞した。後味が引きがちなチョコレートを、抹茶の香りと後から運ばれるゆずの風味でスッキリとしたものに仕上げた。売れ行きも好調で、期間中、製造元のブルターニュから追加で取り寄せた商品もすべて売り切れたという。
ますますフランスで存在感を増している日本人パティシエと和の要素。スイーツ界での日本旋風はまだまだ止みそうになさそうだ。
(加藤亨延)