天才ゴルフ少年・加賀��航太「初めてラウンドした8歳で100切ったよ！」
■2、3ヵ月後にはお父さんに勝てた
――航太クンは、8歳の誕生日にお父さんからクラブをプレゼントされてゴルフを始めたそうだけど、プロになりたいって意識したのはいつぐらいから？
――すごい意識の高さだね……。どうしてゴルフがそんなに魅力的だったのかな？
「始めた頃は、単純に大人を倒せたから（笑）。例えば、テニスだったら子供は大人に絶対に敵わないけど、ゴルフならドライバーで負けても、グリーン回りが上手（じょうず）なら最終的には勝てるんです。住んでいるオーストラリアでコースに出ると、知らない大人と同じ組で回ることがあるんですけど、向こうは子供がパートナーかとイヤな顔をするんです。だけど、ボクがどんどんスコアを伸ばしていくと、比例するように機嫌が悪くなって、途中で「ちょっと用事があるから」って帰っちゃうこともけっこうありました（笑）」
――そりゃあ立つ瀬がないよね。
「あと、始めて4ヵ月でホールインワンを出して、こんなスゴいことがあるのかって感激したんです。9歳までに3回ホールインワンをやったんですが、それがなかったらプロを目指していたかどうか。ただそれ以来、ホールインワンがないんですよ。もう運を使い果たしちゃったのかなぁ（笑）」
――さらっとスゴいことを航太クンは言うね……。じゃあ、ゴルフを始めたばかりの人が目標とするスコア100を切ったのは？
「えーと、たぶん初めてコース出たときに100切ったかな？ 3ヵ月で（ハンディキャップが）シングルになったんで。お父さんにもコースに出始めて2、3ヵ月で勝てるようになりましたし」
――ああ、親の面目（めんぼく）が……。
「お父さんは、『航太の前じゃ一生クラブを握らない』ってゴルフをやめてしまったんです」
――そりゃそうだよ。お父さんからゴルフをやることに際して、何か言われていることはある？
「勉強もきちんとやれってことですね。一時期、ゴルフに熱中しすぎて学校の成績を落としたことがあって、そのときゴルフバッグを隠されてしまったんです。ボクにとってゴルフができないのはどんなことよりもつらいんです」
――勉強は好き？
「しょうがないからやってるけど、人生にとって一番邪魔なモノだと思います（笑）」
――おっ、初めて10代らしい言葉を聞いたような……。今は14歳だから中2ぐらいだよね。
「いや、ボクは飛び級の試験を受けているんで、今は日本でいう高校生なんですよ」
――ええっ、キライと言いつつ、けっこう勉強やってんじゃん！
「ゴルフのためです（笑）」
■いつかタイガーにリベンジしたい！
――現在、日本のゴルフ界は石川遼選手をはじめ若手選手が活躍していますが、いずれ航太クンもその争いに加わりたい？
「そういう気持ちもありますけど、ボクの将来の夢は、アメリカのUSPGAツアーに18歳までに挑戦することなんです。そして20歳までに尊敬するタイガー・ウッズ選手を倒して、メジャーのタイトルを獲得する。だからベースはアメリカにしたいという目標があります。もちろん、日本の試合でも勝てるようになりたいです」
――そういえばタイガー選手とは、一昨年、一緒にラウンドしているんだよね。
「タイガー選手は、ボクにとって神様みたいな人だから、一緒にゴルフができるなんて夢みたいな時間でした。スゴく優しい人でしたし。ラウンドする前のインタビューで、タイガー選手に『2ホール勝ちたい』って言ったんです。それを聞いたタイガー選手は『そうはさせないよ』と言ってたんですが、まずボクが1ホール獲って『よし、キターッ！』って（笑）。ただ、もう1ホール勝てるチャンスがあったんですけど、最後のパットでギリギリ外しちゃって……。それがすごくショックで、チャンスがあればいつかタイガー選手にリベンジしたいです」
