ミランのアドリアーノ・ガッリアーニ代表取締役は17日、イタリア『スカイ』のインタビューで、サンプドリアFWアントニオ・カッサーノの獲得について、ポイントはカッサーノの古巣レアル・マドリーに支払わなければならない500万ユーロ(約5億5000万円)にあると語った。サンプドリアやカッサーノとは合意に至っているという。

「まだ終わっていない。サンプとの交渉はうまくいっているがね。ただ、レアルに支払わなければいけない500万ユーロの問題があるんだ。3つのうち、2つは終わっている。つまり、選手やサンプとは合意した。あとは500万ユーロの問題だ」

一方で、ガッリアーニ代表取締役はカッサーノ加入がFWロナウジーニョの放出につながるわけではないと強調している。

「異なる特徴ではあるが、カッサーノは(フィリッポ・)インザーギの代役だ。我々は5人のFWでスタートし、今は4人になっている。だから、再び5人にしなければいけないと考えているよ。ロナウジーニョのことは何もない。カッサーノ加入が確実と言うこともできないよ。500万ユーロを誰が支払うか分からないからだ。レアルが要求を下げず、選手やサンプと合意がなければ、ミランが払うことはない」

ミランのオーナーであるシルヴィオ・ベルルスコーニ氏は、カッサーノ獲得について「どうだろうね」とコメント。車に乗り込む際に笑みを浮かべながら、「ロナウジーニョの方が良い」とつけ加えている。

一方、マッシミリアーノ・アッレグリ監督は記者会見で、カッサーノ獲得の可能性について明言を避けた。

「テクニカルな評価は高い。彼の価値は周知のとおりだ。だが、コメントはしたくない。ガッリアーニと今朝話したが、まだ決まったことではないからだ。ロナウジーニョ? 彼は6月まで我々のところに残るし、ベストの形で続けてくれると思う。明日の試合に招集するし、私は今の自分の選手たちのことを考えているよ」

ミランは18日のセリエA第17節でローマと対戦する。アッレグリ監督は「正しいモチベーションで臨むことが重要だ。ローマは勝って、リーグ戦を再び分からなくさせたいと願っているはずだからね。クリスマス前の試合というのは、気を逸らしてしまいがちだから、とても危険なものなんだ」とコメントしている。

なお、ミランはDFチアゴ・シウバが負傷離脱しているが、アッレグリ監督はダニエレ・ボネーラとマリオ・ジェペスのどちらを代役で起用するか決めていないとし、MFジェンナーロ・ガットゥーゾについては回復したと明かした。