消化試合数が同じ首位チェルシーとの勝ち点差が「7」に縮まった4位マンチェスター・シティは、すぐに大きな目標を狙えるところにいる。それは、今シーズンの「ビッグ4」がピッチ内外で問題を抱えているからだ。ここでは、リヴァプールを分析してみよう。

■チャンピオンズリーグで敗退し、リーグ戦ではトップに離され、最悪のシーズンに。ラファエル・ベニテス監督の時代は本当に終わりなのか?

●チーム
シャビ・アロンソの移籍はプレーの組み立てにおいて、埋めることのできない穴となった。大金を投じて獲得したアルベルト・アクイラーニは、ケガのためにここまで実質的にプレーできていない。いずれにしても、彼はX・アロンソとは異なる特徴の選手だ。フェルナンド・トーレスは途方もない選手だが、ややもろい。そして、彼の周りは空白となっている。ベニテス体制の自慢であるディフェンスでも、あちこちから水が漏れている。

●クラブ
ベニテス監督の進退が確実ではないとしたら、同じことはクラブ体制にも当てはまる。アメリカ人富豪で現オーナーのジレット氏とヒックス氏は、お互いがケンカしており、サポーターから良く思われていない。また、リヴァプールはマンチェスター・ユナイテッドと同じ問題を抱えている。クラブ売却時の負債が、経済危機において支払うのが難しくなっているのだ。定期的にアラブからの連絡があるが、これまでは合意に至ることはなく、2人のアメリカ人がとどまることになっている。