フランスのリーグ・アンは22日と23日に今年の最終戦、第19節を迎える。23日にアウェーでソショーと対戦するレンヌは、20人のメンバーで敵地に乗り込んだ。3試合連続でベンチから外れている稲本潤一も含まれる。

 稲本は3―0で敗れたヴァランシエンンヌ戦(11月1日)を最後に、7試合つづけて出場していない。この試合で3試合目の先発を果たした稲本は、いいところなく後半9分で交代させられている。翌日のレキップ紙の評価も両チーム最低の3点と厳しかった。稲本が起用されなかった間のチームは4勝2敗1引き分けと好調で、順位を12位から6位に上げている。

 すでに報じられているように、稲本にはJリーグ2クラブからのオファーもあり、今冬の移籍期間にレンヌを去ることはほぼ確定的。レキップ紙によると、ドレオッシGMは「いい選手であることに変わりはない。獲得が間違いだったとは思わない」としているが、「彼にとっては運悪く、エムヴィラの台頭とテティの獲得の犠牲になった。W杯に出場する意欲をもっている以上、別の道を探るつもりだろうね」と慰留する気配はない。

 たしかに入団当初、稲本は守備的MFとして少なくとも3〜4番手の位置にあった。しかし8月にはローゼンボリからノルウェー代表のアレクサンダー・テティ(23)を獲得。さらには、フランスU-19代表のレギュラーだったヤン・エムヴィラ(19)がプロデビューとともに予想外の力を発揮して主力に割って入った。その結果、稲本の出場は5試合(先発3)、プレー時間にして284分にとどまっている。

 稲本にとって、23日のソショー戦がフランスでの最後の試合にもなり得る。しかしパリ・サンジェルマンを破った前節のメンバー18人がそのまま揃っているため、ベンチ入りできるかは微妙で、ラストゲームを観客席で迎える可能性もある。