これまで女性向けの萌え要素(※)として「メガネ男子」、「スーツ男子」、「執事」、「年下」などがありましたが、最近“枯れ専”なるものが新たな萌えとして人気上昇中のようです。
※萌え要素
「萌え」を感じる際の対象に備わっている条件のこと。

今回は、女性が気にするあらたな萌え要素“枯れ専”をみてみましょう。

■枯れ専って、そもそもなに?
枯れ専とは、社会の荒波にもまれて人生の酸いも甘いも知り尽くし、若い人のギラギラした油が抜けきった“枯れたオジサマ”を好む女性のことです。
ちなみに枯れたおじさんの魅力をまとめた「カレセン 枯れたおじさん専科」という本まで既に出版されています。
この本によれば、枯れた男性の定義は次のように紹介されています。
・一人の時間をもてあまさない
・路地裏が似合う
・金や女を深追いしない
・自分の年齢を受け入れている(若ぶらない)

また、枯れたオジサマのイメージとしては、次のようなものが挙げられています。
・ビールは缶より瓶
・ペットは犬より猫が好き
・ひとりでふらっと寄れる行きつけの店がある
・さりげなく物知り

有名人で表現するならば、俳優の蟹江敬三氏、ジャーナリストの有田芳生氏が代表例としてあげられているようです。

余談ですが同書の出版元は、「メガネ男子」と同じアスペクト社です。
カレセン 枯れたおじさん専科(アスペクト編)

■枯れ専女性と枯れ氏との恋は成立するのか
「カレセン」では、「枯れ」の魅力を次のように表現しています。

「知識はあるけどひけらかさず、欲に振り回されず、どことなく孤独の影を背負い、若い女子だからとバカにせず、認めてくれて、一緒にいるだけで楽しくて、がんばらなくていい」

枯れ専の女性達にとって枯れたオジサマは、恋や仕事に疲れたとき、自分を欲望の対象として見ずにただそこにいるだけで癒してくれる存在のようです。隙あらば、「女性をお持ち帰り」と考えているような男性は、一番に対象外といったところでしょう。

しかし、女性を「欲望の対象としてみない」ことと「恋愛対象としてみる」ことを同時に成立させることは、きわめて難しく、両思いとしての恋が成立することは希とも言われています。

■大人の男性の「かっこよさ」に男女の差が
大人の男性の魅力を「ダンディズム」という言葉で表現することがありますが、「ちょいワル」、「枯れ」の出現で、男女で魅力を感じる“おじさま像”に違いが出てきています。

男性目線から見た格好いい年配男性像としては、「ちょいワル」が市民権を得ており雑誌なども発行されています。「ちょいワル」は、若者には負けないという気概と社会に対する尖った部分に特徴があります。また、裏側には格好いいオヤジを演出してモテたいという願望も見え隠れしています。そうした下心が、「ギラついている」と感じて敬遠する女性がおり、彼女たちが求める格好いい年配男性像こそが、「枯れ」なのです。煩悩とは無縁だと感じさせる、油の抜けきった男性なのです。

枯れた男がもてるなら、自分もそうなりたいと思う男性も多いことでしょう。しかし、発想の原点に「もてるため」があるという時点で、既に「枯れ」ではないのです。

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