オアフ島の一戸建て中央値が「124万ドル」に 前年より12.2%上昇、それでも100万ドル未満で買える住宅は約3割

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オアフ島の住宅価格は高値圏が続いています。Honolulu Board of REALTORS®が公表した2026年8月の中古住宅市場データによると、一戸建ての販売価格中央値は124万ドルとなり、前年同月の110万5500ドルから12.2%上昇しました。   124万ドルは、2026年9月30日時点の為替レート(1ドル=約156.5円)で換算すると約1億9400万円です。成約件数も264件と、前年同月の259件から1.9%増えています。

「124万ドル」はオアフ島の一戸建て成約価格の中央値

ここで注意したいのは、124万ドルという数字が「オアフ島の一戸建てはすべてこの価格」という意味ではないことです。
中央値は、その月に成立した取り引きを価格順に並べたときの真ん中の水準です。8月は130万~149万9999ドルの価格帯の成約が前年の27件から47件へ74.1%増えており、高価格帯の取引増加が中央値を押し上げた一因とみられます。
実際、100万ドルを下回る一戸建ても取り引きされています。8月の一戸建て成約264件のうち71件、割合にすると約27%は100万ドル未満でした。2026年1~8月の累計でみても、一戸建て成約の33%が100万ドル未満です。「中央値が124万ドル」という数字だけでは見えない価格帯の広がりがあります。

売却までの日数は前年より短縮

価格だけでなく、物件が市場に出てから成約するまでの期間にも変化があります。8月の一戸建ての市場滞在日数の中央値は17日で、前年同月の22日から短縮しました。また、売主が最初に設定した希望価格に対し、成約価格の中央値は100%でした。さらに一戸建ての51%は当初の希望価格以上で成約し、そのうち33%は希望価格を上回っています。
一方で、市場全体が一方向に加熱していると見るのは早計です。月末の一戸建て在庫は794件で、前年同月比0.5%増とほぼ横ばいでした。新規売り出しは364件で14.5%増えていますが、成約待ちの件数は279件と7.6%減っています。売り物件は増えている一方、今後の成約につながる動きには慎重さもうかがえます。

「100万ドル未満」という選択肢も残る

ハワイの住宅価格については「一戸建ては100万ドルを超えるのが当たり前」という印象を持ちやすいかもしれません。
しかし今回の数字では、8月だけでも71件が100万ドル未満で成約しました。価格帯によって物件の立地、広さ、築年数、土地の権利形態などの条件は大きく異なりますが、中央値だけを見て市場全体を判断するのは適切ではありません。
また、購入を考える際には売買価格以外の負担も考慮する必要があります。固定資産税、住宅保険、修繕費などが継続的にかかるためです。海外から購入する場合は、為替変動や融資条件、税務上の扱いも確認する必要があります。

高価格帯の成約増が目立った8月

8月のデータから見えるのは、オアフ島の一戸建て市場で高価格帯の取引が増え、それに伴って中央値が大きく上昇した一方、100万ドル未満の取引も一定数残っているという二つの側面です。
住宅市場を見る際は、「中央値124万ドル」という大きな数字だけでなく、実際にどの価格帯で何件売れたのかまで確認すると、市場の実態をよりつかみやすくなります。
さらに、8月の一戸建て市場では、130万~149万9999ドルの成約が47件となり、前年の27件から大きく増えました。年間累計でもこの価格帯は283件で、前年同期の197件から43.7%増えています。高価格帯の取引が増えた月ほど中央値は上がりやすいため、単月の中央値の変化をそのまま個々の住宅の値上がり率とみなさないことが大切です。
住宅購入を検討する側にとっては、「100万ドル未満が27%」という数字も、具体的な物件選びの入口にすぎません。同じ価格でも、ホノルル中心部と郊外では広さや土地条件が異なり、修繕が必要な中古住宅か、すぐ住める状態かによって追加費用も変わります。購入価格の比較と同時に、総予算を考える必要があります。
月次統計は市場の温度感を知るには有効ですが、住宅は地域ごとの差が大きい資産です。今後も中央値が高い状態が続くのか、在庫増加や成約待ち件数の減少が価格にどう影響するのか、9月以降のデータも合わせて見る必要があります。
 

出典

Honolulu Board of REALTORS® Market Report: August 2026
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー