「かなり弱って潮を吹いていた」千葉・匝瑳にまた2頭目の巨大クジラ…11日前にも漂着、なぜ同じ海岸で相次ぐのか

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千葉県匝瑳市で、わずか11日の間に2頭のクジラが相次いで確認された。30日に見つかった個体は弱りながらも潮を吹いていたという。海岸にクジラが続けて現れる理由とは。

【画像】漂着1頭目の巨大なクジラの口元でふくらんだ謎の赤い物体、化石のようなクジラ

「かなり弱っている感じで、潮を吹いていた」

千葉県匝瑳市の海岸で、わずか11日の間に2頭のクジラが相次いで見つかった。

最初のクジラが見つかったのは9月19日朝。匝瑳市の新堀浜に、体長約17メートルのナガスクジラとみられるクジラが打ち上げられていた。

発見された時には、すでに死んでいたとみられる。その後、台風などの影響で海が荒れたこともあり、しばらく海岸に残された状態が続いていた。

そして9月30日。1頭目について国立科学博物館の調査や解体作業が行われるなか、近くの海岸で、さらに別のクジラが確認された。

このクジラを午後3時ごろに撮影した同市のプロサーファー・林順和さんは、当時の様子についてこう話す。

「匝瑳市の堀川浜の南側(栢田浜)で、本日(9月30日)の15時くらいに撮影したものです。波打ち際から20~30メートルくらいの場所にいました。かなり弱っている感じで、潮を吹いていたので、生きている状態でした」

なぜ、これほど短い間に同じ地域へクジラが続けて現れたのだろうか。

クジラやイルカが海岸に打ち上げられたり、浅瀬に入り込んだりすることは「ストランディング」と呼ばれる。

その理由は一つではない。病気やケガで弱ったクジラが自力で泳げなくなることもあれば、沖合ですでに死んだクジラが、海の流れや風、波によって岸まで運ばれることもある。

今回の2頭目については、少なくとも確認された時点では生きていた。そのため、1頭目のように沖合で死んだ個体が流れ着いたケースとは、状況が異なる可能性がある。

特に今回、ポイントになりそうなのが九十九里浜の場所だ。

相次ぐ巨大クジラの漂流は地震の前兆?

匝瑳市を含む九十九里浜は、太平洋に面して長く続く砂浜だ。沖合を漂うクジラや、弱って自力で泳ぐのが難しくなったクジラは、その時の海の流れや風向き、波の強さなどによって浅い場所へ運ばれることがある。

海が荒れれば、それまで沖にいた個体が岸に近づくことも考えられる。

ただ、同じ地域で2頭が続けて確認されたからといって、その場所にクジラを引き寄せる特別な原因があるとは限らない。

一方、こうした出来事が続くと、SNSなどで出てきやすいのが「地震の前ぶれではないか」という声だ。

過去にもクジラやイルカが大量に海岸へ打ち上げられるたびに、大きな地震との関係が話題になってきた。

ただ、現時点で、クジラの漂着や座礁を地震の前ぶれとみなせる科学的な根拠は確認されていない。

気象庁も、動物は人間より音や電気、においなどを敏感に感じ取る種類がいるとする一方、動物の変わった行動は地震以外のさまざまな理由でも起こるため、「地震との関係は科学的に説明できていない」としている。

今回の2頭についても、何らかの関係があるのか、それとも別々の理由でたまたま同じ地域に現れたのかは、まだ分かっていない。

とくに2頭目は、生きた状態で浅瀬にいたことから、体調不良やケガ、海の状況など、さまざまな可能性が考えられる。

短い間に同じ地域へ現れた2頭のクジラ。一見すると不思議な出来事だが、原因を判断するには、それぞれの個体の状態や種類、海の状況などを詳しく調べる必要がある。

取材・文/集英社オンライン編集部