東山紀之氏(C)日刊ゲンダイ

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 旧ジャニーズ事務所の後継会社「SMILE-UP.(スマイルアップ)」代表取締役社長の東山紀之氏(60)が東京地裁記者クラブで会見し、任期満了で退任すると発表した9月28日、ジャニー喜多川氏による性被害を受けたと訴えて裁判を続けている当事者のひとり堀田美貴男氏(54)の最終口頭弁論(結審)が同じ東京地裁で開かれていたことが分かった。

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「堀田さんはまだ15歳の中学3年生だった1987年、広島駅構内で、男闘呼組の地方公演に同行していたジャニー喜多川氏から性被害を受けたと主張しています。しかしスマイル社が設置した被害者救済委員会に申告したところ『事実確認できない』などの理由で補償対象外とされた。再調査の要望をしたものの返事がなかったり、証拠を全て精査していないまま結論を出されたりの繰り返し、暖簾に腕押しだったため、『一方的にとりやめられた補償業務の再開と対話の継続を求める』と主張し2025年3月6日に訴訟を起こしたのです。それから1年半、堀田さんは弁護士もつけず、自腹で何度も広島と東京を往復し、今も係争を続けているのです」

 とは、性加害問題にあたる法曹関係者。

「地裁に提訴したのは、補償を受けられる地位の確認などを求めてのことですが、目的は補償金というより、何より東山社長に一度会って、今も鮮明に記憶している性被害の痛みや苦しみ、トラウマに耳を傾けてもらいたいからと訴えていた。その東山氏が、28日に東京地裁で開かれた最終口頭弁論に臨んだ当日同時刻、一部マスコミだけを集めてスマイル社社長を辞めると発表したのですから、その胸中はいかばかりだったことでしょう」(同)

 東山氏の会見翌日の9月29日、堀田氏に日刊ゲンダイがコメントを求めると、こう言った。

「まさか私の裁判と同日ほぼ同時刻、同じ建物内で、そのような会見があるとは全く知りませんでした。とても驚きましたし、会見自体、理解できません」

 東山氏は会見で「被害者救済に区切りをつけるということではない。最後の1人まで必要な被害の補償を全うする方針は全く変わらない」「社長を離れても個人としてこの問題に向き合っていきたい」などと強調したと伝えられている。

 これについては、

「(自身への対応とは)全く正反対で、こちらもとても複雑な気持ちです」

 と堀田氏は言葉少なに答え、やり切れない心境をうかがわせた。

■今また、ジャニー喜多川氏サイドであることを印象付けた東山氏

 東山氏は2023年9月、藤島ジュリー景子氏の後任としてジャニーズ事務所(当時)の社長に就任。同年10月に社名をSMILE-UP.に変更し、タレントマネジメントから撤退し被害者補償に特化した会社として運営、自らは被害者との「面会(面談)」を積極的に進めると繰り返し表明していた。被害者関係者はこう言っている。

「スマイル社によると2026年9月28日時点で、補償申告者1047人、うち578人に補償金を支払い済み。とはいえ補償対象外とされた人や連絡が取れない人もおり、複数の訴訟が係争中で、誹謗中傷やトラウマに苦しんでいる。そして、セカンドレイプのような仕打ちを受けている。そのひとりである堀田さんの口頭弁論と同じ場所、同時刻にマスコミの注目を集める会見を開いたということだけで、被害者に寄り添う気持ちなんてさらさらないことが明らかな上、会見ではジャニー氏という呼び方もせず、創業者という呼び方でこの期に及んでまた、ジャニー氏寄りの立場にいることをうかがわせた。会見を堀田氏とほぼ同日、同時刻に開いた無神経さを疑います」

 堀田氏はこう言っている。

「せめて会社の解散清算まで、責任を持って代表取締役を全うし、この問題の清算人でいるべきではなかったのでしょうか」

 東山氏にはこうした言葉すら、馬の耳に念仏なのだろうか。

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