総理からの指示(片山さつき財務相)/(C)共同通信社

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 歴史的な円安・債券安への対処に手をこまねく中、高市政権の財政政策を担うツートップが積極的に、ある言説を振りまき始めた。「高市総理はリフレ派ではない」だ。

消えないアベノミクスの亡霊…城内実経財相が強弁「リフレ政策終了」は単なる言い逃れ

 金融緩和と積極財政を掲げるリフレ派と言えば、「大胆な金融緩和」「機動的な財政政策」「民間投資を促す成長戦略」の3本の矢を放ったアベノミクスが象徴的だ。高市政権で「責任ある積極財政」を進める城内経財相は25日、閣議後会見で「アベノミクス的な意味でのリフレ政策は終わっている」と主張。「サナエノミクスはリフレ政策ではない」との認識を示したかと思えば、片山さつき財務相も同日の米ブルームバーグのインタビューで次のように明かした。

「総理から私が、海外の方に説明してくれと言われるのは『高市総理はリフレ派ではない』。そこは誤解がないようにしたいし、彼女自身(高市)が中央銀行の独立性を非常に尊重しています」

■甚だしい無責任

 誤解されているかのような口ぶりからは他責思考がにじむ。しかし、高市政権は日銀審議委員にリフレ派とされる2人を送り込み、金融緩和の出口戦略そっちのけで日銀に国債買い入れを要請してきた。これで「誤解してくれるな」とは無責任も甚だしい。

 それにしても、なぜこのタイミングで経済閣僚から「リフレ打ち消し」が相次いでいるのか。

「先の日米首脳会談でトランプ大統領から高市首相に円安への懸念が伝えられ、その前にはベッセント米財務長官から『リフレやめよ』とクギを刺されました。水面下では日米当局者が丁々発止で議論しているようですが、市場に対して日米の協調体制を強くアピールせざるを得ないのがホンネでしょう。11月の中間選挙に向け、トランプ政権が過度な円安・ドル高にナーバスになっていることへの配慮とも受け取れます」(金融ジャーナリスト・森岡英樹氏)

 ただ、いくら「リフレではない」と糊塗したところで、サナエノミクスが仮面をかぶったリフレ政策であることに変わりはない。違うのであれば、欧米並みの積極的な利上げに踏み切れるはず。そうして金利差を埋め、円安に「待った」をかけ、庶民を苦しめるインフレを解消すればいい。

 高市首相は経済オンチな政策を見直すどころか、コトここに至って小手先のゴマカシ。市場に「私はリフレじゃない」は通用しない。

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 高市政権が続く限り、「強い経済」なんて夢のまた夢か。【もっと読む】『消えないアベノミクスの亡霊…城内実経財相が強弁「リフレ政策終了」は単なる言い逃れ』で詳しく報じている。