タバコは長生きノドを遠ざける【長生きのど習慣】

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元気なシニアを目指すなら一日でも早く禁煙に挑戦

 ノドの筋肉の老化は40歳代から始まっていると、第1章でも解説してきました。飲み込む力をつかさどる喉頭挙上筋群の衰えは40歳代から始まり、60歳代で急激に加速がつきます。40歳代ではムセたり誤嚥したりということが少ないので、ノドの筋肉を鍛えることには考えがおよばないものです。

 しかし、シニアになっても健康でいたいなら、若いうちからノドの筋力アップをはかることをおすすめします。早めに取り組めば、10年後、20年後には確実に効果が現れるでしょう。

 しかし、ノドの筋力アップを心がけても、タバコを吸っていては意味がありません。愛煙家の皆さん、風邪をひいているわけではないのにノドが痛い、イガイガすると感じていませんか? それはタバコによるノドの不調の可能性があります。

 タバコにはニコチン、タールなど数々の有害化学物質が含まれ、それらがノド粘膜に悪影響をおよぼします。悪影響はやがて炎症を招き、咽頭炎、気管支炎、咽頭がん、喉頭がん、食道がんなどの原因に。

 さらに、タバコは肺の組織を傷つけ、肺がんなどの呼吸器疾患を招きます。将来、誤嚥性肺炎や呼吸器疾患で命を落としたくない、健康で人生を楽しむという未来像を描くなら、タバコは吸わないことが正解です。

タバコはノドの老化を進める

タバコに含まれるニコチン、タールなど多くの有害化学物質がノド粘膜を刺激し続ける。
肺がんリスクは吸わない人の4倍。一日でも早く禁煙を。禁煙外来などを頼ってみよう。

タバコに含まれる有害化学物質と煙
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ノドの粘膜を傷つける/肺を痛めつける
↓
タバコを吸い続ける

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ノド・肺のトラブルだけでなくさまざまな病気を招く

咽頭炎/気管支炎/舌がん/咽頭がん/
喉頭がん/肺がん/COPD(慢性閉塞性肺疾患)

【出典】『長生きのど習慣』著:西山耕一郎/熊井良彦

【著者プロフィール】
西山 耕一郎(にしやま・こういちろう)
北里大学医学部卒業後、横須賀市立市民病院に勤務。横浜赤十字病院(現・横浜みなと赤十字病院)耳鼻咽喉科副部長、国立横浜病院(現・横浜医療センター)耳鼻咽喉科医長、北里大学耳鼻咽喉科診療助教授を経て、2004年に西山耳鼻咽喉科医院を開業。東海大学客員教授。藤田医科大学客員教授。嚥下相談医。嚥下認定士。神奈川県嚥下キーパーソン。耳鼻咽喉科・頭頸部外科医師として、30年間で約1万人の嚥下障害患者の診療を行う。主な著書に『肺炎がいやなら、のどを鍛えなさい』(飛鳥新社)『のどを鍛えて肺炎を防ぐ!』(大洋図書)『誤嚥性肺炎で死にたくなければのど筋トレしなさい』(幻冬舎新書)。
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熊井 良彦(くまい・よしひこ)
長崎大学大学院耳鼻咽喉科・頭頸部外科教授。主な専門分野は聴覚障害、嚥下障害、音声障害。1999年に熊本大学を卒業し、熊本大学での准教授を経て、現職。長崎大学病院嚥下障害治療センター長、長崎大学病院頭頸部腫瘍センター長を併任する。