映画館

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中国メディアの21世紀経済報道は16日、「映画館は映画を上映するだけではなくなった」とする記事を配信した。

記事によると、かつて人々が映画館に足を運ぶのは映画を見るためだった。しかし今では昼寝やサッカーのワールドカップ(W杯)観戦のために訪れる人が増えていて、中にはスクリーン前で火鍋をする人さえいるという。西安市のショッピングモール内にある映画館が始めた「昼寝の月額定額サービス」が話題となった。これは「客寄せ」のためではなく、経営難という圧力に直面した映画館が生き残りをかけて舵を切った動きの一つだという。

この映画館は2つの小規模スクリーンを昼寝専用スペースに改装し、平日の正午から午後2時30分まで開放している。1人月額39.9元(約920円)で利用できるという。

サッカーW杯北中米3カ国大会の期間中には、全国1200超の映画館が試合のライブビューイングを行った。

北京では火鍋チェーンの海底撈が映画館と提携し、映画を鑑賞しながら火鍋を楽しめるサービスを始めた。各座席の横に専用の火鍋テーブルが設置されて、食材は近隣の店舗から当日に一括配送されるという。

記事は、映画館が「本業以外の業務」を始めるようになった背景には、映画業界の先行きが楽観できないという厳しい現状があると指摘した。

記事によると、2026年上半期(1~6月)の全国興行収入は173億6000万元(約3992億8000万円)と前年同期比で40.6%も落ち込んだ。観客動員数は同34.2%減の4億2200万人で、1回上映当たりの収益は238元(約5474円)と2014年以降で最低を記録した。一方で、上映回数は7331万回と過去最多を更新している。スクリーン数は増え続けているものの座席は空席が目立ち、1回上映当たりの観客数は7人に満たないという。

記事は「昼寝、スポーツ観戦、火鍋。これら一見無関係で異なるジャンルの行為の背後には、ある一つの転換の主軸が見えてくる。それは、映画館が単なる映画を上映する場所から、エンターテインメント消費や交流、テクノロジー体験を融合させた総合的なレジャー空間へと進化を遂げているということだ」と指摘。一方で、「異業種展開に制約がないわけではない」とし、昼寝サービスは立地的に近隣にオフィスビルが多いという条件が求められ、住宅街や郊外の映画館では通用するとは限らないとした。スポーツのライブビューイングについては著作権や放送プロセスのコンプライアンス要件に左右されるとし、火鍋を楽しめるシアターにはサプライチェーンと顧客体験の双方を確実に担保することが求められると伝えた。

そして、業界関係者は極めて冷静な見方をしているとし、「話題性のある仕掛けをいかにして持続可能なビジネスモデルへと定着させられるか。それこそが、この転換において真に問われている課題だ」と伝えた。(翻訳・編集/柳川)