世界遺産高野山の宿坊、申告漏れ 1億円超、複数の宗教法人

世界遺産に登録されている真言密教の聖地・高野山(和歌山県)で宿坊を運営する複数の宗教法人が、2025年度に大阪国税局の税務調査を受け、総額1億円超の申告漏れを指摘されていたことが10日、関係者への取材で分かった。追徴税額は計約6千万円に上る。
宗教法人には税制の優遇措置があり、お布施やさい銭など宗教行為に関する収入には課税されない。一方、旅館業や飲食店業など、収益事業による所得は課税対象になる。インバウンド(訪日客)の増加で宿泊料が高騰する中、会計処理の甘さが露呈した形だ。
関係者によると、国税局は25年度、高野山の宿坊事業の実態を把握するため、宿坊を手がけている約50の宗教法人のうち十数法人を調査。住職側の私的な支出を宗教法人の経費に計上し、宿坊の所得を過少申告しているケースがあった。
高野山真言宗の総本山・金剛峯寺の西隣にある総持院では、住職の家族が22~24年の3年間に、宿坊で得た収入などを私的に支出していたという。国税局はこれらを家族の給与とみなし、所得税の源泉徴収漏れを指摘した。
