「どういうことだよ!」0.5秒ロスを生んだ“初歩的トラブル”…無線で響いた角田裕毅の怒声 Q1での17番手後退の裏で何が起きたのか?「0.5秒以上も失った」

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Q1敗退後に肩を落としながら控室へと移動する角田(C)Getty Images

苛まれた思わぬアクシデント

 マシンに生じた“トラブル”に怒りは隠せなかった。

 現地時間9月5日、F1の今季第13戦となるイタリアGPの公式予選が、名所モンツァ・サーキットで行われ、前戦のオランダGPから継続してレーシングブルズからスポット参戦した角田裕毅は、17番手と出遅れて1回目(Q1)敗退となった。

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 サマーブレイク中に左手首を負傷したアイザック・ハジャー(レッドブル)のコンディション経過を見るため、ふたたびF1シートでのチャンスを与えられた角田。今GP前には「まさに準備万端さ。これまで以上に準備が整っていると感じている」と意気込んでいたが、やはり過去5年で3度のリタイアを強いられている自身にとっての“鬼門”では何かが起きる。

 思わぬアクシデントに苛まれた。18分間で争われるQ1において角田は、マシンの燃料システムにトラブルが発生した影響を受け、なかなかスタートが切れず……。残り時間12分となったところで、ようやくファーストアタックに臨んだが、続々と好ラップを刻んでいくライバルたちの後塵を拝していく。

 それでも一矢報いろうと奔走した角田は、残り3分となろうとしたタイミングで再びピットイン。生き残りを懸けたラストアタックに出たが、1分23秒760とファーストアタック時(1分23秒755)よりもラップダウン。結局、ノックアウトゾーンの17番手でQ1敗退の憂き目にあった。

 タイムロスの主因はスタート直前のマシントラブル。複雑なサーキットを走るドライバーの運転以前のところにあった。ゆえに角田は陣営へのフラストレーションを隠そうとはしなかった。Q1敗退直後にエキサイトした26歳は、担当レースエンジニアのアレックス・イリオポロス氏に無線で辛辣な言葉を浴びせている。

「何だよ、これ! バッテリーが全然ない。デプロイ(電気エネルギーの放出)がゼロってどういうことだよ!」
「デプロイがゼロだったよ。ねぇ、何かマシンに問題があったんだよね?」

 実際、この時、角田の乗っていたマシンは燃料漏れを起こしていた。オランダの専門サイト『Racing News 365』は「ツノダにとってはあまりに悪い知らせだった」と指摘。スタート直前になってマシンの修復作業に手間取った陣営の判断が遅れを招いたとした。

自身がコントロールできる以外のところで苦戦を強いられた角田(C)Getty Images

チームには「感謝」も隠せぬ不満

 Q1敗退後にF1公式のフラッシュインタビューに応じた角田は、「何が原因だったのかは分からないけど、あまり楽しめる状況ではなかった」と吐露。差を縮められるストレートで「0.5秒以上のロスがあった」と不満をぶつけている。

「FP1からいくつか問題があって、とくに僕のマシンには課題があった。チームはそれを解決するためにもの色々な努力してくれたけど、100%の状態にすることはできなかった。チームは本当に努力してくれた。だから感謝もしている。だけど、Q1では最初のランも2回目のランも、ストレートだけでほぼ……、0.5秒以上とか、それくらい失った。セクター1だけでもかなりの時間を失ったんだ」

 憤りを押し殺すように語る角田は、こうも漏らしている。

「自分でコントロールできることは最大限やったと思ってる。コーナーだけを見れば、そこに行くには十分な速さがあった。うん、明らかに十分やったよ」

 幸いにも他車のペナルティ適用によって決勝では15番グリッドへ繰り上がる。ポイント獲得という“結果”が求められる角田にとって、依然として過酷な立場に変わりはないが、ポイント圏にどこまで近づけるか。「課題」としたマシンの修正が一つの焦点となりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]