「胃がん」になりやすい”2つの原因”はご存じですか?予防法も医師が解説!
ピロリ菌感染や生活習慣の乱れが胃がんの主な原因です。除菌治療や生活改善など、具体的な予防法についてわかりやすく解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「胃がんを発症しやすい年齢層」はご存知ですか?胃がんになりやすい人の特徴も解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。
監修医師:
和田 蔵人(わだ内科・胃と腸クリニック)
佐賀大学医学部卒業。南海医療センター消化器内科部長、大分市医師会立アルメイダ病院内視鏡センター長兼消化器内科部長などを歴任後の2023年、大分県大分市に「わだ内科・胃と腸クリニック」開業。地域医療に従事しながら、医療関連の記事の執筆や監修などを行なっている。医学博士。日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医、日本肝臓学会肝臓専門医、日本医師会認定産業医の資格を有する。
「胃がん」とは?
胃がんとは、胃の壁にある細胞か何らかの原因でがん化し、無秩序に増えていく病気です。多くは胃の内側にある粘膜の細胞ががん化することで発生し、徐々に外側に向かって広がっていきます。また、胃がんの中には胃の壁を硬く厚くさせながら広がるタイプの胃がんもあり、これをスキルス胃がんと言います。
胃がんの主な原因
ピロリ菌の感染
ヘリコバクターピロリ菌の感染が胃がんの発症に影響していることが分かっています。ピロリ菌陽性者の胃がんのリスクは陰性者の5.1倍と報告されています。このため、ピロリ菌が陽性である場合には、胃がんの発生に気をつけなければなりません。
生活習慣の乱れ
胃がんの危険因子は喫煙やアルコールの多飲です。また、食事では塩分過多や塩蔵食品を多く摂ることがリスクとなります。そのほかにも男性ではBMI27以上と肥満があると、BMI23~25のグループと比較して1.23倍胃がんになりやすいことが報告されています。このように、生活習慣により胃がんのリスクが増加することが分かっているため、気をつけなければなりません。
胃がんの予防法
ピロリ菌除菌
前述のように、ピロリ菌の感染が胃がんのリスクとなる事が分かっています。また、ピロリ菌を除菌することで、非除菌群と比較して胃がんのリスクが0.42と有意に低下することが分かりました。このことからも、万が一ピロリ菌感染が判明した場合には、除菌をおこなうことが胃がんの予防となるといえます。しかし、除菌後も完全に危険性がなくなったわけではありません。定期的な胃がん検診を行うようにしましょう。
生活習慣の見直し
禁煙・節酒はもちろんのこと、減塩などバランスの良い食事をすること、適度な運動、適正体重を保つことも胃がんの予防となります。生活習慣の見直しを行うようにしましょう。
定期的な胃がん検診
胃がんは症状がなく、初期ではわかりづらいです。しかし、初期に発見することが非常に大切です。定期的に胃がん検診を受けるようにしましょう。
「胃がんにかかる年齢」についてよくある質問
ここまで胃がんにかかる年齢を紹介しました。ここでは「胃がんにかかる年齢」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
20代・30代で胃がんを発症する確率は高いのでしょうか?
和田 蔵人 医師
20代、30代の若年層での胃がんの発生率は決して高くないです。しかし、スキルス胃がんは20代で発生することが多いと言われています。若くても、胃の調子が持続的に悪い場合には、早めに消化器内科を受診しましょう。
胃がんの罹患率が高い年齢層について教えてください。
和田 蔵人 医師
胃がんの罹患率は50代以降に増加し始め、80代でピークを迎えます。50代以降では特に、胃がん検診を定期的に受けるようにしましょう。
まとめ
胃がんは日本において3番目に多いがんです。50代以降に罹患率が徐々に増加します。早期に発見できれば、予後は良いですが、がんが進行すると生存率が低下します。そのため、早期に発見し治療を開始することが大切であると考えられます。
また、予防することも大切です。禁煙、節酒、バランスの良い食事をし、減塩するように努めましょう。また、ピロリ菌の感染がある場合には除菌することも大切です。その上で定期的に胃がん検診を受けましょう。
「胃がん」と関連する病気
「胃がん」と関連する病気は6個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
消化器系
胃・十二指腸潰瘍
胃炎
膵炎
胆のう炎
胃食道逆流症大腸がん胃がんと似たような症状が上記の様な病気でもみられることがあります。症状のみでは病気を区別することはできません。気になる症状が持続する場合には消化器内科を受診しましょう。
「胃がん」と関連する症状
「胃がん」と関連している、似ている症状は6個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
みぞおちの痛み
胃の不快感
吐き気食欲低下
貧血
体重減少
胃がんは初期では、症状が無いことが多いです。しかし、胃がんが進行すると上記の様な症状がみられることもあります。しかし、胃がんのみで起こる症状ではないため、これらの症状が持続してみられる場合には、消化器内科で相談をしましょう。
参考文献
胃がん(国立がん研究センター)
ヘリコバクター・ピロリ菌除菌と胃がんリスク(国立がん研究センター)
日本人における飲酒と胃がんリスク(国立がん研究センター)

