この人“フレネミー”かも…どう付き合う?「完全に予防するのは難しい」「1対1の関係性は危険」専門家が見解

表面上は仲が良いフリをしながら、裏で足を引っ張ったり見下したりする「友達のフリをした敵」、いわゆる「フレネミー」が注目を集めている。このようなフレネミーが身近に存在する場合、私たちはどのように自らの心を守り、付き合っていけばよいのだろうか。
ニュース番組『わたしとニュース』では、フレネミーとの付き合い方について、早稲田大学文学学術院教授の石田光規氏の解説を交え、イラストエッセイストの犬山紙子氏とともに考えた。
■1対1の関係を避け、グループで付き合うことによる「抑止力」
石田氏は、「『友達のフリをして実は敵』という人と付き合わないようにするのを完全に予防するのは難しい」と語る。
その上で「1対1だと(フレネミーに)なりやすい。1対1だと他の人からの評判がわからないが、ある程度の人数で付き合うと、『この人はこういう人なんだから、ちょっと距離を置こうかな』ということがやりやすくなる。そして『グループの中ではなかなか変なことはできない』という抑止力も働く。ある程度の人数がいる場に属して、何回か顔を合わせて関係を作っていった方が、フレネミー的なものはできづらい」と解説する。
さらに、コミュニケーションの取り方にもコツがあるという。「コミュニケーションは、なんとなく『相手もこう返してくれるだろう』という、よく分からない信頼感で成り立っている。まずコミュニケーションのそういった特性を理解しておいた方がいい」「そうするとフレネミーなことがあってもあまり気にしなくなり、『そういう人もいるな』『今日はこういう態度なのか』と感じられるようになる」(石田氏)
これを聞いた、犬山氏は「フレネミーはうまいこと1対1にしてくる。最初に『本当にめっちゃ話が合う』『運命かも』というくらいの感じでガッとくる。『2人で飲みに行こう』『ランチに行こう』と誘ってくるから避けづらい側面もある」とし、その結果「私が悪いのかな、隙があったのかなと思ってしまう」と被害側の心理を説明した。
「でも、グループで付き合うのが良いというのは仰る通りで、LINEのやり取りもグループの中で簡潔にスタンプだけにするとか、少しでもフレネミーの執着から離れるということをやっていきたい」と続けた。
一方で、石田氏の「あまり気にしない」という提案については「気にしちゃう」と率直な思いを明かす。「いじめまでグラデーションでつながっているフレネミーもある。そうなった時に気にしないのは結構難しい」。
■1人で抱え込まず「主観」として信頼できる人に相談を
犬山氏はさらに、「1人で絶対に抱え込んでほしくない」と訴える。「友達に相談したら、今度は自分がその人の悪口を言っていることになるから、やっぱり自分が悪いのではないかと思って言えなくなる」という心理的な壁があることを指摘。
その上で「相手の人格否定はせずに、相談すべき」と呼びかける。「本当に信頼できる人に『これは私の主観として聞いてほしいんだけど、こういう出来事があって、ちょっと辛いんだよね』と。それを知っておいてくれる人が近くにいるのは、すごく大事」と述べた。
そして、フレネミーがなぜそのような行動をとるのかという背景についても言及し「考えてもしょうがないけれど、やっぱり心の中で充足感がないとか、何か辛いことがあるとか、そういうコンプレックスの発露でフレネミーになってしまうのではないか」と推察した。
(『わたしとニュース』より)
