TBS系ドラマ『Tシャツが乾くまで』で注目を集めている中島歩

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 多くの視聴者を釘付けにしているTBS系ドラマ『Tシャツが乾くまで』。その出演者の中でも、特に注目を集めているのが中島歩(37才)だ。放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、中島歩の魅力を深堀りします。

【写真】主演の蒼井優や中島歩、夏帆、高橋文哉など、穏やかな雰囲気の集合写真。他、ドラマ内でさまざまな表情をみせる中島歩なども

共演した同世代の俳優が売れていくのに自分だけ売れなかった

「充(松山ケンイチさん・41才)はもう帰ってこない……」という咲子(蒼井優さん・41才)の思いに一票入れていたのに、8月14日放送の第6話の冒頭、咲子が充のスリッパや靴などを次々ゴミ袋に入れていた真っ最中、充が帰宅。しかも、その場にはバス事故で亡くなった妻・あずさ(夏帆さん・35才)と充の不倫を疑っている樹生(中島歩さん)もいて……。ドラマ『Tシャツが乾くまで』(TBS系)に夢中です。

 事前情報をほとんど出していなかった上、脚本はドラマ『silent』(フジテレビ系)の生方美久さん(33才)。蒼井さんは地上波連続ドラマに18年ぶりの主演だし、少数精鋭と言うべき登場人物による本音やすれ違い(ちなみに生方さんの作品で私がいちばん好きなのは、超少数精鋭ドラマ『嘘が嘘で嘘は嘘だ』〈フジテレビ系〉でした)に加え、金曜ドラマらしい"イヤミス(嫌な気分になるミステリー)"要素も入っているのですから。

 そんな『Tシャツ〜』の番宣を一手に担っていらっしゃったのが中島歩さんでした。

『女性セブン』の読者さんなら2014年度前期のNHK連続テレビ小説『花子とアン』で、すでに中島さんを発見済みだったでしょう。

 同作は中島さんの恩師である美輪明宏さん(享年91)がナレーションを務めていらしたので、強いご推薦があったのかな?と思っていたものですが、伝助(吉田鋼太郎さん・67才)から蓮子(仲間由紀恵さん・46才)を略奪するというセンセーショナルなお披露目。それにもかかわらず、中島さんはブレークには至らなかったのです。

 ご自身も7月17日放送の『A-Studio+』で、『花子〜』で共演した同世代の俳優さんが次々売れていくのに自分だけ売れなかったと苦笑されていました。賀来賢人さん(37才)や窪田正孝さん(38才)、町田啓太さん(36才)、矢本悠馬さん(35才)らを指していたのでしょう。当時はアルバイトもしていらして、「役者たるもの、一度はゴールデン街(東京・新宿)で働かなきゃダメだろ」とバーで働いていたとか。

 一方、東京・下北沢の『本多劇場』系列の小劇場に多数出演していらしたと、8月8日放送の『今さらシロー!〜テストに出ないが役に立つ〜』で話されていました。さらに『本多劇場』創業者でグループ代表の本多一夫さん(92才)には、まだ立ったことがない"本家"の『本多劇場』に「出たい」とアピール。"役者魂"を見せていただいた気がしました。

文豪の玄孫というプロフィールを含めギャップ萌え

 でも、番宣でバラエティー番組に出れば出るほど、「こんなにおもしろい人だったんだ」「目が離せない」という声が"バラエティー班"の視聴者から上がっているのも事実。基本、お芝居と同様に低音のイケボなのですが、独特の間と緩急でマイペースを守りながらも瞬発力は抜群ゆえ、お笑い芸人さんやバラエティーの達人と丁々発止やりあえるのです。

「(サラダ油をしみじみ眺めて)これが油かぁ」(『ラヴィット!』)、「(『Tシャツ〜』のせりふ量が多いので)だから、こんなこと(番組出演)してる場合じゃないんですよぉ」(『滝沢カレン&和田明日香のフィーリンきっちん』)などは、バラエティー好きの視聴者の皆さん(と私)の大好物でした。

 日本大学藝術学部時代、落語研究会に所属していらしたので笑いをわかっているかたなのかもしれないし、今年1月期に草川拓弥さん(31才)とW主演した『俺たちバッドバーバーズ』(テレビ東京系)でロン毛のウィッグをつけて大暴れしていた中島さんには、そうした素地があるのかもしれません。

 2025年度前期のNHK連続テレビ小説『あんぱん』で、のぶ(今田美桜さん・29才)の夫・若松次郎役を演じた後に、そのイメージを覆す『〜バーバーズ』を選んだのですから。

 2024年1月期の『不適切にもほどがある!』(TBS系)の安森先生役も忘れられませんが、実は文豪・国木田独歩さんの玄孫で「歩」の名前も独歩からだそう。こうしたプロフィールを含め、ギャップ萌えな中島さんなのです。

『不適切〜』の直後にKINCHO(大日本除虫菊)の「虫コナーズ」のCMで長澤まさみさん(39才)の相手役に抜擢されたのをはじめ、映画や連続ドラマに立て続けに出演。

 果たして『Tシャツ〜』のメインキャストになるも、3度目の夫婦共演となる夏帆さんの「大ファン」だと強い意志を持って"発表"してしまう中島さんは、ギャップ萌えというよりは「曲者」が正しいのかもしれないという気がしてきました。

 もちろん『地獄に堕ちるわよ』と『ガス人間』(共にNetflix)や、映画『箱の中の羊』の出演シーンには、「あ!」となりましたし、11月6日公開の映画『男ともだち』も楽しみ。

 184cmと長身で肩幅もありモデル経験もあるので身のこなしが美しい上、ご自分より小柄な女優さんと向き合うときに少し体をかがめる瞬間が私のツボです。

 今後も曲者イケメン・中島歩さんの歩みをじっくり見させていただきますね。

構成/山田美保子
『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『ドデスカ+』(メ〜テレ)、『1周回って知らない話』(日本テレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)に出演中。CM各賞の審査員も務める。

※女性セブン2026年9月3日号