日本会議が開いた「安倍晋三元総理の志を継承する集い」(時事通信フォト)

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 高市政権の支持率急落の原因とも言われているのが、旧宮家養子案の皇室典範改正だ。この政策について後押ししたのが、保守系団体「日本会議」だ。高市首相にとって数少ない支持団体である日本会議は、自民党総裁選でも高市氏をバックアップしていた。そして、その関係はより強くなってきているという。【第3回】

「安倍さんの後継者である高市さんを応援しないと」という空気

 高市氏と日本会議をさらに強く結びつけた人物がいる。

 昨年7月に日本会議の第5代会長に就任した谷口智彦氏だ。安倍元首相のスピーチライターとして知られ、安倍内閣の内閣審議官や内閣官房参与を歴任した人物で、高市首相ともパイプが太い。

 日本会議の古参会員を取材すると、「最近の日本会議は高市政権と完全にタッグを組んでいるように思える」(日本会議に関係する宗教団体幹部)と谷口会長の下で政権との距離が近くなったという証言が多く得られた。

 関西地区の古参メンバーが語る。

「谷口新会長になって、日本会議の目指す方向が『安倍晋三精神の継承、その目指したものを実現させる』という方向にどんどん変わり、『日本会議として安倍さんの後継者である高市さんを応援しないと、この国は危ない』という空気が上手くつくられている。

 高市さんが最初にその期待に応えるように存在感を見せつけたのは、総理になった直後に『結婚した女性の旧姓使用拡大を進める』と掲げたことでした。日本会議は選択的夫婦別姓に断固反対で、国民運動を展開している。実は、旧姓使用拡大というのは夫婦別姓潰しの上手い方法なんです。これが会員に衝撃を与え、『やるじゃないか』『高市さんスゴいぞ』となった」

 高市首相も積極的に日本会議にアプローチしている。

 7月11日には日本会議が開いた「安倍晋三元総理の志を継承する集い」に出席し、「どんなに批判があっても、挑戦しない国に未来はない。安倍氏は国論を二分するような課題に果敢に挑戦した。安倍氏のように『闘う政治家』でありたい」と安倍後継をアピールしている。

 日本会議とも近い関東の保守活動家は「高市さんは安倍さんを超えた」と言わんばかりだ。

「今年の春以降は日本会議の集まりに行くと、皇室典範改正をどうするかで盛り上がって、最終的には日本会議のオーダーに沿った形で法改正された。我々から見ると、高市さんは皇室典範改正、旧姓使用の拡大という方向の選択的夫婦別姓潰しなど、安倍さんにもできなかった保守政策をどんどん実現させている。『高市さんならやってくれる、次は何をしようか』という雰囲気です。

 高市さんとしては確固とした支持基盤があるわけではないから、日本会議を通じて保守層にアピールしたい。日本会議の中では戦前の大日本帝国憲法に戻すといった先鋭的な右翼的主張は徐々に消えて、高市さんが飲みやすい現実的な保守的主張になってきていると感じる。谷口会長は、高市さんの支持がまだ高いうちに、保守的な政策をどんどん実現させていこうという方針なのではないか。互いに利用し合う、うまい関係を築けているのは事実でしょう」

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※週刊ポスト2026年8月28日・9月4日号