【新日本】天山広吉引退セレモニーで恩師・蝶野正洋が異例の“餞別”ビンタ「ジジイになっても俺らは戦ってるんだ、世間と」長州力が悪ノリで羽交い締め
新日本一筋35年の“猛牛”天山広吉(55)の引退試合が行われた。名タッグ「テンコジ」の相棒・小島聡(55)との一騎討ちは自らの要求で5分一本勝負から時間無制限に変更して臨み、9分22秒、3発目のラリアットを食らって玉砕。超満員札止めの7777人が「天山」コールを響かせ、引退セレモニーで10カウントゴングを聞くと、立っているのもやっとの肉体は限界を迎え、真後ろに倒れ込んだ。
天山のラストマッチに、元パートナーで恩人の蝶野正洋(62)もゲスト解説として駆けつけた。引退セレモニーでは、新日本OBの長州力(74)、馳浩(65)、藤波辰爾(72)、武藤敬司(63)ら豪華メンバーが登場したが、蝶野があいさつでマイクを持つと、なぜか長州が天山を羽交い締めで捕獲。蝶野は「え、俺ビンタするの?」と戸惑いつつも、歯を食いしばる天山の頬を思い切り張るという異例の光景が広がったが、悪ノリの長州は大喜びだった。
あらためてマイクを持った蝶野は、満身創痍(そうい)の天山の引退が苦渋の決断だったことをくみ取った上で、「今も不安かもしれないけど、見てよ、このレジェンド(OB)を。ジジイになっても戦ってるんだ、俺ら(プロレスラー)は、世間と。けが(を治すこと)と、健康を戻すために治療とリハビリを続けて頑張ってください」と熱いメッセージを送り、「最後に一言。天山、ありがとうございました」と最大限のリスペクトを込めて握手を交わした。
天山は最後のあいさつで「本日をもって私、天山広吉は現役を引退いたします。本当につらいことが多かったが、皆さんのおかげでやれました。思い出深い両国で最後の試合ができて、本当に幸せ者です」と万感の表情。「テンコジ対決で、身も心もスッキリ。もっと泣いてしゃべれないかと思ったが、意外と(大丈夫だった)。本番前のリハーサルでめちゃくちゃ泣いちゃって(笑)。本番ではちゃんとしゃべらなきゃ、立たなきゃみたいな感じで、フラフラしちゃったが。やっぱり、体の方もしっかり治して、もうリングに立つことはないと思うが、新日本のこれからの若い世代を陰ながら応援していきたい」と晴れやかに語った。
◆天山広吉(てんざん・ひろよし=本名・山本広吉)1971年3月23日、京都府出身。91年1月にデビューし、海外武者修行から凱旋帰国した95年1月にリングネームを本名から「天山」に変更した。2003年にG1初優勝、IWGPヘビー級王座は4度獲得。得意技はモンゴリアンチョップ、TTD、アナコンダバイス、ムーンサルトプレスなど。183センチ、115キロ。
