北方領土とは?…歴史的にも国際法上も日本固有の領土
[ニュースQ+]終戦時 露が不法占拠
Q 北方領土とは。
A 択捉島、国後島、色丹島、歯舞群島の4島を指す。全体の面積は計約5000平方キロ・メートルと千葉県に匹敵する。周辺海域はサケやカニ、コンブなどの好漁場で、終戦時には日本人約1万7000人が居住し、水産業や水産加工業が営まれていた。
ソ連は1945年の終戦時、日ソ中立条約を破って4島に侵攻し、今もロシアによる不法占拠が続いている。日本政府は、1855年2月7日に択捉島とウルップ島の間を国境とする日露通好条約が調印されたことなどから「北方領土は歴史的にも国際法上も日本固有の領土だ」との立場だ。
Q 北方領土交渉の経緯は。
A 日本政府は「4島の帰属の問題を解決して平和条約を締結する」との方針で交渉を進めてきた。安倍晋三・元首相は北方領土での共同経済活動の協議開始を打ち出し、2018年11月のプーチン大統領との会談で、歯舞群島、色丹島の2島引き渡しを明記した1956年の日ソ共同宣言を基礎に交渉を加速させることを確認した。しかし、実務協議では、ロシア側が北方領土への米軍駐留などに懸念を示し、交渉は行き詰まった。
Q 近年の状況は。
A 日本政府は2022年、ロシアによるウクライナ侵略を受け、プーチン氏の資産を凍結するなどの制裁措置を科した。これに対し、ロシア側は一方的に北方領土交渉や共同経済活動を中断した上で、相互理解を促すために行われていた「ビザなし交流」を停止し、元島民による墓参も途絶えた。
ロシア軍は近年、北方領土に地対艦ミサイルや戦闘機を配備し、軍事演習を繰り返すなど、軍事活動を活発化させている。不法占拠の既成事実化を図る狙いがあるとみられる。
