甲子園出場の名門高で起きた女子生徒に対する「盗撮事件」。有名私立高校で起きたこの事態は、保護者や関係者に大きな衝撃を与えた。しかし、これは決して一握りの特殊な学校で起きた例外的な事件ではない。いま、全国の中学校や高校で、生徒同士による盗撮行為が表面化し、大きな問題となっている。

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 以前であれば「悪ふざけ」で片付けられていた行為が、なぜ「犯罪行為」に変質しているのか? 問題の背景を、西川口榎本クリニック副院長として様々な依存症治療と向き合ってきた斉藤章佳氏の新刊『校内盗撮』(集英社インターナショナル)より一部抜粋してお届けする。(全2回の1回目/続きを読む)


写真はイメージ ©getty

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深刻化する子ども同士の盗撮

 校内盗撮で加害者になるのは、教員だけではありません。近年は、子ども同士の盗撮も相次いでいます。

 2024年1月には東京都武蔵野市の公立小学校で、男子児童が学習用のタブレットで女子児童の着替えを盗撮。男子児童の間で画像データを共有する事件が起こりました。

 2026年3月には、甲子園出場の名門として名高い私立高校で、野球部員がビデオ通話中、女子生徒に裸になるよう要求し、その様子を無断で録画しました。

 しかし、事態はそれだけで終わりません。

 後日、その生徒のスマホを別の生徒が発見し、無断で操作。女子生徒の性的姿態が収められた動画を自分のスマホへ送信、あろうことか他の部員にまで共有し、拡散させていたことが判明しました。

盗撮動画を拡散した生徒は…

 生徒2名は児童買春・ポルノ禁止法違反の非行内容で家裁送致されています。

 警察庁の「令和7年における少年非行及び子供の性被害の状況」によれば、撮影罪で検挙される未成年は2023年の111人から、2025年には718人へと急増しています(図1-2)。

 2025年に不同意わいせつや公然わいせつなどの「風俗犯」として逮捕された少年は1354人ですから、約53%を撮影罪の対象者が占めていることがわかります。

 なお中高生同士の盗撮では、撮影罪が施行された2023年7月から、2025年5月までの約1年10か月の間で、計550人が摘発されています。うち約4割は校内で犯行に及んでいました。

だから「子どもによる盗撮」が激増した…【SNSでも、ゲームでもない】10代の盗撮犯を生み出す「誰もが持っているアイテム」の正体〉へ続く

(斉藤 章佳/Webオリジナル(外部転載))