メッシが亡き父に別れのメッセージ「父さんなしで、どうやって前に進めばいいのか分からない」
アルゼンチン代表FWリオネル・メッシは12日、自身のSNSを更新し、7日に逝去した父、ホルヘ・メッシ氏への別れのメッセージを綴った。
長年にわたって息子の代理人を務めたホルヘ氏。元々は製鉄工場で働いていたが、息子の才能を誰よりも早く見抜き、そのキャリアを陰から支え続けた。メッシがプロデビューを果たした後は、契約交渉や移籍、肖像権などビジネス面を担当。バルセロナからパリ・サンジェルマン、インテル・マイアミへの移籍にも携わるなど、代理人として息子のキャリアを支えてきた。
【以下、メッセージ全文】
「父さん、あなたがいなくなったことを、まだ信じられない。実感が湧かないというより、実感したくないんだと思う。もうこれからは話すことができないなんて、想像するのが本当に難しい。苦しんでいたことは分かっていたし、それがあなたにとって最善だったことも分かっている。でも、逝くのが早すぎたよ。まだ一緒に楽しめることがたくさん残っていた。
父さんは、僕に最後のワールドカップに出てほしいと何度も言っていたよね。そして大会が始まる数日前、父さんの容体はさらに悪くなった。父さんが大会に来られないのは初めてだった。でも母さんは、「きっと良くなるし、旅行できるくらい元気になるよ」と言っていた。僕も父さんに、「僕たちは決勝まで行くから、父さんも旅行して試合を見に来られるよ」と言っていた。
試合が終わるたびに、父さんからのメッセージを待っていた。そして、父さんの状況が本当に深刻なんだと、そのとき初めて実感した。それでも僕は、できるだけ勝ち進むことだけを考えていた。父さんに時間を残して、1試合でも見てもらいたかったから。
僕たちは決勝までたどり着いた。でも、父さんは来ることができなかった。僕は優勝して、そのトロフィーを父さんのところへ持っていって、もう一度見せてあげたかった。でも、できなかった。もう脚が動かなかった。今回は自分の身体に逆らってでもやろうとしたけど、無理だった。最後まで身体の調子が良いと感じることはなかった。
僕が帰ってきたとき、父さんは「僕たちがPK戦で決勝に負けた」と思っていたよね。あのときは、起きたことについて何も話すことができなかった。父さんは何も楽しむことができなかった。僕たちは世界王者にはなれなかったけど、それでも一つ一つの試合を本当に楽しんだんだ。もう一度、父さんの言う通りだった。あの大会には出て、プレイしなければならなかったんだ。
こんな話をするのは、僕たちが話すことができたのが、それだけだったから。その他のことは、もう全部知っているよね。僕たちは毎日話していたし、僕の仕事の都合で会えないとき以外は、いつも顔を合わせていた。
父さんなしで、これからどうすればいいのか分からない。どうやって前に進めばいいのかも分からない。僕はただサッカーをしてきただけだけど、これから先、あとどれくらいサッカーを続けるのか、自分でも分からなくなっている。
父さんは最初からずっと僕のそばにいてくれた。あと少しで最後まで一緒だったのに。どうして、あとほんの少しだけ頑張って、最後まで一緒にいられなかったんだろう。
父さんにとっての幸せは、家族や妻、子どもたちが元気に過ごしていることだった。そして、ほかの人たちには言わないけど、何よりも僕がプレイしている姿を見ることだったんだよね……。
僕が小さい頃から、ずっとそうだった。父さんは仕事から帰ってくると、すぐに僕を練習へ連れて行ってくれた。父さんが仕事をしているときは、母さんが僕を連れて行ってくれることも多かった。
もちろん、試合には一度も欠かさず来てくれた。僕のプレーを見ながら、どれだけ苦しんで、どれだけ喜んでいたことか。でも、父さんは僕をあまり褒めてくれなかったよね。
父親であり、友人であり、代理人でもあった。どんなときも、そのときにあるべき存在でいてくれて、何一つ間違えることはなかった。いくつか言い争いや意見の衝突はあったけど、結局いつも父さんが正しかった。最後には、父さんが言っていた通りになった。
父さんのことが本当に恋しくなると思う。でも、父さんはこれからもずっと僕の中にいる。特に、僕の子どもたちの教育の中に。僕は、父さんと母さんが僕にしてくれたように、子どもたちに物事を教え、育てていくから。
安らかに眠ってください。そして、いつものように、上から僕たちを見守っていてください。すべてをありがとう」

