練塘古鎮の風景。(上海=新華社配信)

 【新華社上海8月11日】中国上海市青浦区の練塘古鎮が高速鉄道網の発達を背景に、新たな活気に沸いている。五代十国時代にその名の由来を持ち、宋元時代に水運の発展と共に繫栄した水郷の古鎮は、1階部分がアーケードになっている「騎楼建築」と屋根付き回廊「廊棚(ろうほう)」が混在し、現在も良好な状態で保存されている。

 2024年末、滬蘇湖(上海−江蘇省蘇州−浙江省湖州)高速鉄道が開業し、それに伴い練塘駅が誕生した。夏休みシーズンを迎えた現在、長江デルタ地域(上海・江蘇・浙江・安徽1市3省)を一周する環状高速鉄道が1日に1本、同駅を経由する。列車は、上海駅から江蘇省の蘇州市と南京市、安徽省の蕪湖市と宣城市、浙江省湖州市を経て上海へ戻るルートで、江南地域の水郷古鎮群を結ぶ「観光のゴールデンルート」を形成している。

高速鉄道の練塘駅。(上海=新華社配信)

 「高速鉄道時代」の到来で、練塘古鎮に次第に注目が集まるようになった。4月下旬から6月中旬まで開催された第3回練塘アジサイ祭りは、会期中の観光客数が累計50万6千人に達し、ピーク時には1日当たり3万人を超えた。家族と訪れた上海市民の李(り)さんは「以前は遠い場所だと思っていたが、高速鉄道の開通で週末に気軽に来られるようになった」と利便性の向上を語る。

 高速鉄道がもたらしたのは観光客だけではない。古鎮から車で30分ほどの場所には、通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の練秋湖研究開発センターがある。「長江デルタの新住民」として社員4万人も移り住んだ。

練塘駅を通過する滬蘇湖高速鉄道の列車。(上海=新華社配信)

 長江デルタ地域の幹線鉄道の総延長は25年末までに1万5400キロを超え、うち高速鉄道は8100キロ以上に達している。鉄道計画投資額は今年、7年連続で1千億元(1元=約23円)を突破し、1300億元を超える見通しとなっている。こうした高速鉄道網の発達により、多くの古鎮は「末端地域」から「ネットワークの結節点」へと変貌を遂げつつある。(記者/周心怡、胡潔菲)

練塘古鎮の石橋。(上海=新華社配信)